【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
作業員3人は被ばく線計量具を着けず 保安規定に抵触
JCO東海事業所で起きた臨界事故で、被ばくした作業員3人が、ウラン加工の作業で装着が義務付けられている、被ばく線量を測るための計量具(フィルムバッジ)をつけていなかったことが、わかった。また、事故直後、JCOは臨界事故に気づかず、119番通報で「てんかんの症状」と説明し、救急要請をしていた。
同社の小川弘行・製造部計画グループ長が3日、茨城県庁で記者会見して明らかにした。説明によると、被ばくした3人は救急車で搬送される際、フィルムバッジをつけていなかった。原子炉等規制法に基づく保安規定では、放射線管理区域内に入る際、被ばく線量をはかることが義務付けられている。
小川グループ長は「作業員がうっかり、装着を忘れて、管理区域に入ることはあるが、基本的に作業員は装着している。不装着が慣習化していたわけではない。なぜ、つけていなかったのか、わからない」と話している。また、同社は事故後、救急要請をした際、通報した社員が「救急です。てんかんの症状」と連絡していた。JCOでは、被ばくによる急性障害の症状などについて、社員教育をしていなかったという。
(朝日新聞 1999/10/04)
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