【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】

子の甲状腺がん激増 チェルノブイリの周辺 WHO確認

【ロンドン29日=尾関章】

1986年にチェルノブイリ原発事故があったウクライナや隣国のベラルーシで、この5年ほどの間に子どもたちの甲状腺(せん)がんが急増、事故の影響が表れていることを世界保健機関(WHO)が29日、明らかにした。ベラルーシでは、従来の約50倍の頻度に達している。国際原子力機関(IAEA)は同事故について「住民の健康への影響は見いだせない」とする報告を91年にまとめていた。
WHOによると、ベラルーシでは、子どもの甲状腺がんの年間発生数は多くて3人程度と推定されてきたが、ここ1、2年は、88年以前の平均水準に比べて約50倍に増え、89年からこれまでの発生数は225人に達している。

(朝日新聞 1993/10/30)