【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
日本海に放射性物質 ロシアが投棄認める 昨年まで
【モスクワ24日共同】
ヤブロコフ・ロシア大統領環境問題担当顧問はこのほどエリツィン大統領に提出した調査報告書で、旧ソ連とロシアが1959年から92年にかけて、日本海やオホーツク海、北太平洋、北極海の一部であるバレンツ海に、原子力潜水艦や同砕氷船の老朽原子炉など放射性廃棄物を海上投棄していた事実を認めた。
環境保護団体、グリーンピースのロシア支部が24日明らかにした。
旧ソ連、ロシア海軍などによる放射性廃棄物の海上投棄は、これまでもグリーンピースなどがその事実を指摘していたが、政府当局者がこれを認めたのは初めて。
顧問が提出した報告書によると、液体の放射性廃棄物は日本海など極東地域では9カ所、バレンツ海など北極海域では5カ所で投棄された。固型の放射性廃棄物は極東地域では4カ所、北極海域では8カ所で投棄された。具体的な投棄場所には触れていないが、59年から92年までに投棄された放射性物質の総量は極東地域の場合、液体が1万2300キュリー、固型が6200キュリーと指摘している。
報告書は、昨年まで海上投棄が続いた理由として、旧ソ連、ロシアに陸上の放射性廃棄物保管、再処理施設のないことを挙げている。
(中日新聞 1993/03/25)