【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
米国で初の高レベル処分地 安全性、政府の科学者も疑問
米国で初の高レベル放射性廃棄物の処分地に選ばれたネバダ州ユッカマウンテンの安全性について、政府の科学者の間からも、火山噴火の可能性や地下水の上昇などわかっていないことが多すぎ、いくら研究をしても安全の確証は得られないだろうという悲観的な考えが出されている。
ユッカマウンテンはラスベガスの北西にある。米政府は150億ドル(約1兆9500億円)かけて処分施設を建設し原発の使用済み核燃料はそのまま、エネルギー省の軍事施設などから出た廃液はガラスで固めて地下300メートルに埋設する方針。2010年には処分をはじめ、最終的には9万5000トンの廃棄物を処分する計画だ。
AP電などによると、この計画に対して、エネルギー省のジェリー・シマンスキ氏(地質学)はユッカマウンテンに地下水が上昇してできたとみられる石灰岩の一種が存在していることから、「地下水が上昇、放射性廃棄物を地表にはんらんさせるかもしれない」、別の地球物理学者も「地下水が高温の廃棄物に接触、水蒸気爆発で山が崩れる」などと不気味な予測をしている。
(朝日新聞 1991/02/20)