エリック・クラプトン(Eric Clapton)の故郷サリー州はウォーキングで,毎年恒例となっており,年末に開催されている,アルコホーリクス・アノニマス(Alcoholics Anonymous / アルコール依存症者の会)向けの特別なチャリティ・イベント.

 本商品は,2011年12月31日英国サリーはウォーキングのウォーキング・レジャー・センターにて行われた アルコホーリクス・アノニマス(Alcoholics Anonymous / アルコール依存症者の会)向けのチャリティ・イベントの模様を,ステレオ・オーディエンス録音にて収録し,Beanoレーベルからリリースされた 『 Woking 2011 : Dat Master (Beano-235) 』 で,1st Gen DAT Master からの収録となっています.

 2011年と言えば,スティーヴ・ウインウッド(Steve Winwood)と一緒に,11月に来日し 11月17日北海道は札幌市の北海道立総合体育センター(通称:北海きたえーる)公演を皮切りに,12月10日東京は日本武道館公演まで行っているので,その 3週間後の公演ということになりますが,当然のことながら,ツアー・メンバーとは異なるメンバー構成.

 割と小さい会場だと思うのですが,音像は然程近くには聴こえず,ヴォーカル・パートが若干引っ込んでいるものの,各パートのバランスも相応に良い高音質のオーディエンス録音と言えます.ただメーカー情報に 「 ちょっと聴いただけではサウンドボード録音かと思えるほどです 」 と記載されてますが,流石にそこまでは(笑)

 メーカー情報では
 『【一般のファンが観ることができない、しかも超豪華ゲスト参加の特別公演。2011年の極上マスターも登場!】

 エリック・クラプトンの秘蔵音源でお馴染みの、イギリス在住重鎮テーパー提供のファーストジェネレーションDATマスターからの2作めのリリースは、もはやお馴染みとなった年末恒例の特別なチャリティコンサートの音源です!
 2011年12月31日にクラプトンの故郷サリー州の田舎町ウォーキングの公民館で行なわれたチャリティコンサートを極上のステレオ・オーディエンス録音で完全収録したのが本作となります。このコンサートは、1993年以降毎年実施されてきた「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」と題されたAA(アルコール中毒者匿名の会)向けのチャリティイベントでした。元々は82年に、当時バンドメンバーだったゲイリー・ブルッカーが地元のパブで開いた「年忘れライブ」に参加したクラプトンがこの趣向を気に入ったことに端を発し、以降も断続的に年末に行なわれてきたものが93年にクラプトン主催で定例化し、大晦日の夜と休憩を挟んだ新年の朝に二度ライブを行なう「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」として定着したものです。
 このコンサートは、クラプトンが会員にもなっている「アルコール中毒匿名の会」の会員とその家族を無料で招待して楽しませるというもので、一般のファンは観られないというのが建て前になっていました。そして架空のバンド名で事前告知されることも慣習となっていて、この年のバンド名は「HALF MEASURES」(半サイズの測り?「役立たず」という自虐でしょうか?)とされました。ところが何事にも裏があるのがこの世の中。重鎮テーパーは1997年、2007年に続き、普段の強力なコネクションを利用して見事に潜入し、上級機材による極上音質でのステレオ録音に成功したというわけです(両年の極上録音は、「Woking 1997」「Woking 2007」のタイトルでリリース済みです。こちらも是非どうぞ)。

 今回の重鎮テーパーのマスターは、ステレオ感、音のダイレクト感において追随を許さない、まさに極上音質です。ちょっと聴いただけではサウンドボード録音かと思えるほどです。このイベントは、メンバーとセットリストがこの時だけのレアなことで定評があり、しかも一般のファンは入場できないコンサートとあってはマニア垂涎の的と言えるものなのです。しかもこの年のこのコンサートは、さらにバンドサウンドが分厚くなっていました。その理由は、ゲイリー・ブルッカー、クリス・スティントンに加え、ジュディ・ブレアという女性キーボーディストが参加していたことです。ジュディ・ブレアのプロフィールを簡単に記しますと、1948年アメリカ、テキサス出身のキーボーディストで、94年からはフランスに移住し、数々のロックやジャズのフェスティバルに参加し、ソロアルバムもリリースしているミュージシャンです。ゲイリー・ブルッカーとは友人とのことで、二人は数々のコンサートで共演しています。このコンサートにもゲイリーの声掛けで参加したようです。彼女はオルガンをプレイしていると思われ、随所でソロも聴けます。Rock Me Babyでは、ゲイリー・ブルッカーと仲良くデュエットボーカルを披露しています。
 三人のキーボード。クラプトンのキャリア上でも、この体制は初めてだったのではないでしょうか。さて、ここでこのコンサートが行なわれた2011年がクラプトンにとってどのような意味合いを持っていたのかをおさらいしてみましょう。

【この年の充実感をそのまま表現しつつ、レアなセットリストで魅了したライブ】

 ●2011年
 ・1月13日:イギリス、サリー州にあるクランレー・アーツセンターにて行なわれたチャリティショーに出演
 ・2月11日~20日:中東、アジアツアー
 ・2月25日~3月21日:アメリカン・ツアー 
 ・4月7日~9日:ニューヨーク、「ジャズ・アット・リンカーン・センター」のためのチャリティ・コンサートに出演、ウィントン・マルサリス率いるジャズバンドと共演
 ・5月7日:ロンドン、グロスヴナー・ハウス・ホテルにてチャリティ・コンサートに出演
 ・5月9日~6月1日:RAH11連続公演を含むイギリス国内ツアー  ←★今回同時リリースの「Royal Albert Hall 2011 5th Night DAT Master(2CD)」★
 ・6月4日:イギリス、サリー州ブロムリーにて開催されたチャリティ・コンサート「ピクニック・バイ・ザ・レイク」に出演
 ・6月6日~11日:北欧ツアー
 ・6月24日:イタリア、キャヴァ・デ・ティレーニにてギタリスト、ピノ・ダニエルが主催したチャリティ・コンサートに出演
 ・8月27日:イタリア、ブラッチアーノにて行なわれたペトラ・エクセルストーン嬢(F-1レーシング協会会長の娘さん)の結婚式にて演奏
 ・10月6日~16日:南米ツアー
 ・11月17日~12月10日:スティーヴ・ウィンウッドとのジョイント・ジャパン・ツアー
 ・12月15日:ロンドン、バッキンガム宮殿にて、エジンバラ公爵の90歳の誕生日祝賀会にて演奏
 ・12月31日:恒例の「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」開催 ←★本作★

 ニュー・アルバムのリリースに合わせ、きちんとワールド・ツアーを行ないながら、幅広い人脈を反映した関係先のイベントやチャリティ・コンサートに数多く出演した年だったことがお分かりいただけるでしょう。精力的というしかないような活動状況でした。

 レギュラーのツアーとイレギュラーのイベント出演のすべてを成功させ、そこで一息入れて、年末のこのイベントに漕ぎつけたというわけです。このコンサートに選んだメンバーはツアー時とは異なり、イギリスの仲間ミュージシャンでした。まずはクラプトンバンドのレギュラーメンバーであるクリス・スティントンと女性コーラスの二人、そして準メンバーとも言えるアンディ・フェアウェザー・ロウ、デイヴ・ブロンズ、ヘンリー・スピネッティ、そして親友であるプロコル・ハルムのゲイリー・ブルッカー、そして新参のジュディ・ブレアでした。このイベントならではのセットリストの魅力。ブルースあり、ロックンロールあり、ソウルのスタンダードあり、トラッドあり、クラプトンのヒット曲あり、とバラエティに富んでいる上に、1997年、2007年のセットリストとは大きく異なっているという魅力がありました。
 ゲイリーをフィーチャーしたUnchain My Heart(ジョーコッカーで有名なナンバー)やアンディをフィーチャーしたGin Houseなど、二人をボーカルフィーチャーしたナンバーが数多く組まれています。クラプトンが聴かせるこうしたナンバーでのソロプレイも絶品!Gin Houseでのクラプトンのソロはやはり凄いです(Travelin' Lightは、クラプトンがカバーしたJ.J.ケイルのナンバーとは同名異曲で、1959年のクリフ・リチャードの全英NO.1シングル曲です)。B.B.キングのRock Me Baby、懐かしいWillie And The Hand Jive、珍しいカントリーナンバー、Jambalayaなど聴きどころもたっぷりです。もちろんブルッカー十八番の名曲「Whiter Shade Of Pale」も最高のサウンドで聴けます。Cocaineは、クラプトンのソロが絶品の上に、いつもはクリス・スティントンのピアノでエンディングを迎えるところ、恐らくはジュディ・ブレアのオルガンソロでフィナーレとなる、この時だけのアレンジとなっています。全体的にとても楽しめる内容です。

【イベントの全貌が分かる完全収録!】
 これまで数々のクラプトンのレア音源のマスターを提供してくれている重鎮テーパーですが、本作のマスターはその中でも五指に入る極上音質。田舎の公民館レベルの狭いハコに響き渡るサウンドを好ポジションで捕らえているのが素晴らしい上に、第一部の開演前のBGMから開演のアナウンス、第二部開演前のBGM~開演のアナウンス、2分前からのカウントダウン~新年を迎えた瞬間、それを祝う「蛍の光」合唱の様子まで、一部始終を漏らすことなく収録してくれています。本作を聴くと、この温かく豪華だったこのコンサートを一度は経験したかったなあと心から思います。そんな日本人の我々が観に行くことが叶わなかったコンサートをこれほどのリアリティで届けてくれた重鎮テーパーに感謝です。昨年末には、このコンサートにも毎年参加していて、昨年急逝した故ゲイリー・ブルッカーを偲び、久々にクラプトン&フレンズによるコンサートが行われました。親友ゲイリーがいたからこそ楽しめた「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」。楽しかったと回顧するクラプトンと同様、あなたもこの中にいたような感覚で本作をお楽しみいただければと思います。
 当店が独自入手した極上マスターからの限定プレス盤となりますので、数量に限りがございます。どうぞお早めのオーダーをお願い致します。
 
★空前絶後の超高音質です。』

Woking 2011 : Dat Master (Beano-235)
 
 Live At Woking Leisure Center, Woking, Surrey, UK
 31st December 2011
 [From Original Masters]

  Disc 1
   01. Intro.
   02. Knock On Wood
   03. Reconsider Baby
   04. Unchain My Heart
   05. Hey Bo Diddley
   06. Travelin' Light
   07. Route 66 (False Start)
   08. Route 66
   09. Cryin' Time Again
   10. Rock Me Baby
   11. Willie And The Hand Jive
   12. Shake Rattle & Roll
   TOTAL TIME (48:20)

  Disc 2
   01. Countdown / Auld Lang Syne
   02. In The Midnight Hour
   03. Hoochie Coochie Man
   04. Jambalaya (On The Bayou)
   05. Blueberry Hill
   06. Lay My Burden Down
   07. Gin House
   08. Five Long Years
   09. Whiter Shade Of Pale
   10. Cocaine
   11. Old Black Joe
   TOTAL TIME (62:43)

 Eric Clapton : Guitar, Vocal
 Andy Fairweather Low : Guitar, Vocal
 Gary Brooker : Keyboards, Vocal
 Chris Stainton : Keyboards
 Judy Blair : Keyboards 
 Dave Bronze : Bass
 Henry Spinetti : Drums
 Michelle John : Backing Vocal
 Sharon White : Backing Vocal

 Route 66
 
 Hoochie Coochie Man
 
 Cocaine
 


[参考]
 2011 Tour Dates
 [Eric Clapton]
 February
  08 Singapore Indoor Stadium,Singapore,SINGAPORE
  11 du Arena,Abu Dhabi,UAE
  16 IMPACT Arena,Muang Thong Thani,Bangkok,THAILAND
  18 AsiaWorld-Arena,Islands District,Hong Kong SAR CHINA
  20 Olympic Gymnastics Arena,Seoul,SOUTH KOREA
 
  [North American Tour]
  25 Rogers Arena,Vancouver,BC,CANADA
  26 KeyArena,Seattle,WA,USA
  28 Rose Garden Arena,Portland, OR,USA

 March
  02 HP Pavilion,San Jose,CA,USA
  03 Power Balance Pavilion,Sacramento,CA,USA
  05 MGM Grand Garden Arena,Las Vegas,NV,USA
  06 Valley View Casino Center,San Diego,CA,USA
  08 Gibson Amphitheatre,Universal City,CA,USA
  09 Gibson Amphitheatre,Universal City,CA,USA

 May
  [UK Tour]
  07 Grosvenor House Hotel, London,UK
  09 The O2,Dublin,UK
  10 Odyssey Arena,Belfast,UK
  12 Scottish Exhibition and Conference Centre,Glasgow,UK
  14 Motorpoint Arena Cardiff,Cardiff,UK
  15 Motorpoint Arena Cardiff,Cardiff,UK
  17 Royal Albert Hall,London,UK
  18 Royal Albert Hall,London,UK
  20 Royal Albert Hall,London,UK
  21 Royal Albert Hall,London,UK
  23 Royal Albert Hall,London,UK
  24 Royal Albert Hall,London,UK

 June
  [European Tour]
  06 Hartwall Areena,Helsinki,FINLAND
  08 Ericsson Globe,Stockholm,SWEDEN
  09 Frognerbadet,Oslo,NORWAY
    ⇒ [Norwegian Wood 2011]
  11 Jyske Bank Boxen,Herning,DENMARK
  24 Stadio Comunale Simonetta Lamberti,Cava de' Tirreni,ITALY

 August
  27 Odescalchi Castle, Bracciano,ITALY

 October
  06 Estacionamento da FIERGS, Porto Alegre,BRAZIL
  09 HSBC Arena, Rio de Janeiro,BRAZIL
  10 HSBC Arena, Rio de Janeiro,BRAZIL
  12 Estádio do Morumbi, São Paulo,BRAZIL
  14 Estadio River Plate, Buenos Aires,ARGENTINA
  16 Movistar Arena, Santiago,CHILE

 December
  15 Buckingham Palace,London,UK
  31 Woking Leisure Centre,Woking,Surrey,UK

 [Eric Clapton & Steve Winwood]
 May
  [UK Tour]
  26 Royal Albert Hall, London,UK
  27 Royal Albert Hall, London,UK
  29 Royal Albert Hall, London,UK
  30 Royal Albert Hall, London,UK

 June
  01 Royal Albert Hall, London

 November
  [Japan Tour]
  17 Hokkai Kitayell,Sapporo,JAPAN
  19 Yokohama Arena,Yokohama,JAPAN
  21 Osaka-jou Hall,Osaka,JAPAN
  22 Osaka-jou Hall,Osaka,JAPAN
  24 Marine Messe Fukuoka,Fukuoka,JAPAN
  26 Hiroshima Green Arena,Hiroshima,JAPAN
  28 Ishikawa-ken Sangyou Tenjikan,Kanazawa,JAPAN
  30 Nihon Gaishi Hall,Nagoya,JAPAN

 December
  02 Nippon Budokan,Tokyo,JAPAN
  03 Nippon Budokan,Tokyo,JAPAN
  06 Nippon Budokan,Tokyo,JAPAN
  07 Nippon Budokan,Tokyo,JAPAN
  10 Nippon Budokan,Tokyo,JAPAN

[関連記事]
Woking 1997 (Beano-211)
 


#2023-01-11