4月5日(金)は,桜新町NEIGHBOR にて行われた 『 山下伶カルテット - 平成最後のやまーずライブ 』 へ.

 

 クロマチック・ハーモニカ奏者の 山下伶さんのライブは人気があり,前回も Sold Out で参戦できず終いで,今回はリベンジで予約開始直後に予約.
 でもライブ当日にお店の方に確認したところ,14番目との事.1時間遅ければ Sold Out になっていたかも知れず,ある意味ラッキーでした.

 

 山下伶さんのクロマチック・ハーモニカを聴くのは,2月23日(土)に横浜東口にある 日産グローバル本社ギャラリー で行われた 『 JAZZ JAPAN AWARD 2018 Ceremony & Live 』 で,ベースに 井上陽介さん,ピアノに 竹本和大さん,ドラムに 濱田省吾さんを迎えてのカルテット編成で演奏した時以来.
 この時は昨年12月19日にリリースした 『 Dear Darling (ディア・ダーリン) 』 が,JAZZ JAPAN AWARD 2018制作企画賞を受賞した事に伴う,授賞式とライブでした.

 因みにサブ・タイトルに 「 やまーず 」と付与されていますが,これはメンバーの苗字に 「 」 の字が含まれている事から付けられたバンド名.

 以下,写真は撮影可能な時間に撮影したものを鏤めていますので,タイムラインとあってはいません(笑)
 また MC もメモから起こしたものなので,誤っている可能性もありますが,雰囲気で(笑)

 定刻を15分弱遅れてメンバーがステージに登場.
 1st Set は 松田聖子さんのヒットで知られている "赤いスイートピー" がオープニングを飾りライブがスタートします.

 

 「 新元号発表後初のライブへ,ようこそお越しくださいました.
 「 発表の瞬間見ていた方,びっくりしましたよね! まさかの..まさかの..です.
 「 それでは今日のライブのテーマを発表したいと思います.
   (「 伶和 」 と書かれた額を上げつつ)

 

 「 今日のライブのテーマは "伶和" であります(笑)
 「 これはですね,山下伶と和んで貰いたい.そんな意味が込められています(笑)

 

 この時点でつかみは OK ですね(笑)
 因みに文字は自筆では無く,PCで作成したとの事でした.

 続けて 坂本冬美さんが歌ってヒットした 三木たかしさん作曲の "夜桜お七" を演奏.

 

 ジャズのライブとは思えない選曲ですが,クロマチック・ハーモニカの音は曲に合っていますね.
 
 「 やまーずのライブでは,演やらない選曲でした.

 

 ここでメンバー紹介.
 「 皆さん,苗字に山が付いているということで,やまーずという素敵な命名をしました.
 「 リーダーは小さい山と書いて 小山尚希,私の妹なんですが,しっかりして先輩のようになってきました 山下あすか,やまーずのメンバーの中では一番の大金持ちです.山を持っているんです.持山翔子
 「 今日は やまーずのメンバーで楽しいライブをお届けしたいと思います.皆さん,是非,和んで帰って頂けたらと思います.

 時期的に桜の話題になり,この日が最後の夜桜チャンスとか,桜新町の由来や,色々な品種があるので,未だ咲いていないのもあると思うとの話からの 小山尚希さんのオリジナルで和メロ(日本のメロディー)を取り込んだ "さくら".

 

 続けて,ジャズ・スタンダードで ジーン・デ・ポール(Gene de Paul)作曲の "I'll Remember April"("アイル・リメンバー・エイプリル","四月の思い出")を演奏.

 

 "I'll Remember April" では中間部に 小山尚希さんの小気味良いベース・ソロがフューチャーされました.

 ここで m.s.t. の告知として,最近良く演奏している曲,色々な編成で昔から良く演奏している曲を収録したアルバム(タイトル名は 『 Best (ベスト) 』 らしい)が 4月22日(月)にリリース,それに先駆けて 4月12日(金)に 2曲の先行配信が行われるとの事.
 山下伶さんも,このアルバムの 1曲を演奏しているようですが,演奏曲のタイトルは 4月22日まで伏せておくらしいです.
 そのリリースに先駆けて,何度か一緒に演奏した事のある "Orange"("オレンジ")と後半に演奏する 1曲を 4月12日に先行配信するそうです.

 "Orange" は,今回のアルバム収録に当たっては,ピアノ・トリオと弦楽四重奏とクラリネットで演奏しているのだそうですが,持山翔子さん的にもハーモニカは合うと思っていると言う事で,持山翔子さんのオリジナルで m.s.t. のライブでも色々な編成で演奏されている "Orange"("オレンジ")を演奏.

 

 "Orange" は暖かい曲調やメロディーが良い曲です.
 因みに 山下伶さんは "Orange" 作曲の背景となった静岡県の茶畑にも,昨年の秋(m.s.t. の凱旋ライブの際)に訪れたとの事.

 次の曲はお客さんからのリクエストのあった曲との事を MC で言っていましたが,何とそのお客さんは韓国の方で,山下伶さんのファンでこの日のライブを観に来たとの事.

 
 
 「 一杯良い曲がある中で,オリジナルの "Sky Color"("スカイ・カラー")をリクエストしてくれた. 」と喜んでいました.
 "Sky Color" の収録されているアルバム 『 Candid Colors (キャンディッド・カラーズ) 』 は,韓国でもリリースされている関係もあって "Sky Color" がリクエストされたのでしょうか.

 1st Set 最後は 山下伶さんのオリジナルで "Sky Color" で締め括りました.

 
 

 因みに 山下伶さん 「 この曲を作ってからは晴女 」 なのだそうです.


 2nd Set は 20時40分前後からスタート.
 何故か 持山翔子さん不在でディズニー映画 『 Snow White And The Seven Dwarfs(白雪姫) 』の劇中歌で フランク・チャーチル(Frank Churchill)作曲の "Some Day My Prince Will Come"("サム・デイ・マイ・プリンス・ウィル・カム","いつか王子様が")を演奏.

 

 最初のイントロのベース・ソロから曲が始まりましたが,この曲になるとは思いもよらないようなイントロでしたし,メロディー・ライン以外は途中のベース・ソロも含め斬新なアレンジでした.
 「 ありがとうございます.ちょっと男勝りな "いつか王子様が" をお届けしました.
 「 何時の時代も女は強い訳ですよ.いつか王子様がなんて夢を見ている歳でも無くなってきたので,自分からがつがつ探して行こうかな思いなので,こういうアレンジに(笑)

 「 それでは今日の一大イベントがございます.
 「 今日は何と 持山翔子さんがハーモニカにチャレンジをします.
 「 何故今いなかったかと言うと必死に練習していたのです(笑)
 持山翔子さんがハーモニカを携えてステージへ.
 そしてツイン・ハーモニカで演奏されたのは,フランク・シナトラ(Frank Sinatra)や エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)の歌が有名なポピュラー・ソングの名曲:"My Way"("マイ・ウェイ").

 

 ご本人は余裕もなく必死でしょうが,これにはお客さんも大喜びでした.
 実は,前日に TV朝日の 「 じゅん散歩 」 と言う番組で,ハーモニカ・レッスンの様子が放映されたようなのですが,その時の課題曲が "My Way" だったようです.
 「 じゅん散歩 」 の時の裏話も色々としていましたが,それは少しまずそうなので記載しません(笑)

 mstv(m.s.t.の "PLAY LIVE" TV)の 3回目では,ヴァイオリン奏者の 銘苅麻野さんと一緒にヴァイオリンで "Kanon"("カノン")を演奏していましたが,チャレンジ精神が旺盛ですね.音楽が好きなんでしょうね.

 

 次は 小山尚希さんが,バス・ハーモニカに挑戦するとかしないとか..

 「 これも先行配信される "Carnival" と言う勢いのある曲. 」
 「 この曲はクロマチックにも合うなと思って..
 「 ただ この曲,跳躍進行もあって難しいと思ったんですが,リハーサルも問題無くいったので,演ろうと思います.
 に続いて "Carnival"("カーニヴァル")が演奏されます.

 

 "Carnival" は,井上銘さんが入る編成で良く演奏されますが,山下伶さんが演奏するのは今回が初めてとの事.
 因みにアルバムではフルートの 酒井麻生代さんとピアノ・トリオでの演奏が収録されていいるようです. 

 ここで,次々回の mstv の告知.
 Vol.6 が 6月27日(Vol.5は 5月15日:予約受付中)にこの会場でおこなわれるとの事.
 で 「 7 」 のイントネーションで 「 なな 」 の後ろを上げるのか否かの話題になり,山下伶さん(春日部出身)も,小山尚希(草加出身)さんも 後ろ上げるイントネーションで,実は今フィーバー中の埼玉県の人は皆同じイントネーションなんだそうです.
 小山尚希さん「 完全にダ埼玉の方言と言う事ですよね.びっくりしましたね.何回言っても受けるので,凄い武器を手に入れた感じ(笑)
 「 目標としては 10回まではやりたいと思っています.お客さんが入らないと自然消滅していくので,よろしくお願いします.

 「 渾身の m.s.t. のバラードを.
 「 これを聴きながら電車に乗ると気付くと 3駅位過ぎているので,慌てて下りて反対側に乗るんですけど..
 「 そんなに長い曲では無いです(笑) 」 と突込みが.
 因みにこの曲も弦楽四重奏とヴォーカルの KOTETSUさんが歌ったヴァージョンが次のアルバムに収録されるようです.
 そしてヴォーカルの サラ・レクター(Sara Rector)さんと m.s.t. のコラボレーション・アルバム 『 You Are Loved (ユー・アー・ラヴド) 』 のタイトル・チューンにもなっている "You Are Loved"("ユー・アー・ラヴド").

 

 この曲は ヴォーカル&トロンボーン奏者の KOTETSUさんも好きで,m.s.t. と共演する際には歌っているのですが,インストゥルメンタルで聴いたのは逆に新鮮でした.

 2nd Set 最後は,何とジャズ界に新たな流れを作り出したミュージシャンの一人である チック・コリア(Chick Corea)作曲の "La Fiesta"("ラ・フィエスタ")を 山下あすかさんのパーカッションのソロのイントロから演奏を始めましたが,本当に素晴らしい演奏でした.

 
 

 恰好良いこの曲はハーモニカで演奏するのは中々難しいようで 8年目にしてやっと吹けるように馴染んできたので,今回セット・リストに加えたとも言っていましたが,今後も 山下伶さんのライヴでは演奏されるものと思います.

 大きな拍手が起こり,それがアンコールを望む手拍子になり,そのままアンコールへ突入.
 「 今日のライヴ・テーマ:山下伶と和む.和んで頂けましたでしょうか.平成最後の やまーず ライヴでした.最後は やまーずのテーマを演奏し,皆さまに笑顔で帰って頂きたいと思います.
 アンコールに応えてジャズ・スタンダードの "When You're Smiling"(ホエン・ユア・スマイリング","君微笑めば")を演奏し,この日のライブを締め括りました.

 

 ここ NEIGHBOR は地下会場では無いので,地元住民等に配慮して 21時30分にはライヴを終了する必要がある関係か 1st Set,2nd Set とも短めで,この日も 1st Setで 40分,2nd Setとアンコールで 50分 の演奏.

 

 未だ演奏者が余りいないですが,クロマチック・ハーモニカの音は,暖かく・心地良く 聴いていてほっこりします.
 
 [Member]
  山下 伶 : Chromatic Harmonica
  持山 翔子 : Keyboards [m.s.t.]
  小山 尚希 : Bass [m.s.t.]
  山下 あすか : Percussion
 
 [Set List]
  1st Set
   1. 赤いスイートピー
   2. 夜桜お七
   3. さくら
   4. I'll Remember April
   5. Orange
   6. Sky Color
 
  2nd Set
   1. Some Day My Prince Will Come
   2. My Way
   3. Carnival
   4. You Are Loved
   5. La Fiesta
     [Encore]
   6. When You're Smiling
 

[参考]

Dear Darling



Candid Colors



Beautiful Breath