昨日の 9月22日は,日比谷野音90周年記念事業 10円コンサート 1969-Rock'n Hibiya REVIVAL と題された公演に参戦しました.

 1969年9月22日,当時アメリカで開催されたウッド・ストック等に触発されたミッキー吉野氏と,元フライド・エッグの故成毛滋氏が発起人となり日比谷野外音楽堂で「ニューロック・ジャム・コンサート」が,入場料:10円で開催されました.
 そして44年目となり,きしくも同じ 9月22日に,10円コンサートが復活したのです.
 1969年9月22日の観客数は1,200人程度だったそうですが,44年目の9月22日の観客数は倍以上の2,700人と発表されています.

 出演者(50音順)は
 ・内田裕也 & トルーマン・カポーティ R & R Band
 ・カイキゲッショク
 ・外道
 ・サルサガムテープ
 ・サンボマスター
 ・The M
 ・The Golden Cups
 ・Char
 ・HICCUP PANTHER
 ・mil9

 ナビゲータは元近田春夫 & ハルヲフォンの近田春夫氏でした.

 「サルサガムテープ
  NHK「みんなのうた」でCDデビューしたバンドで,かしわ哲の呼びかけにより,知的障がい者らと結成された究極のバリアフリー・ロックバンドで,ドラムは元ブルーハーツの梶原徹也,昨日はゲストとしてミッキー吉野と東ちづるがサポートしていました.多人数で,打楽器系とギターは多かったですが,まとまりがありました.

 「HICCUP PANTHER
  女子高生 3年生のボーカルを中心とした 4ピースのガールズ・ロックバンドで,2013年4月29日の日比谷野音での「NAON の YAON 2013」オープニング・アクト争奪オーディション「Cute Girl Live ~ Load to NAON の YAON ~」で優勝したバンドで,演奏もなかなか良かったです.

 「mil9
  これでミルクと呼ぶそうです.四国出身のボーカルのビリーと,ベースのシンタを中心としたバンドで,2012年3月に結成され,ライブによってはバンド人数が変動するパンクバンドです.

 その他は有名なバンドなので,紹介は不要だと思いますが「10円コンサート」リバイバルと言いながら,当時のバンドだけでなく,若手バンドも含めての構成は賛否両論あるとは思いますが,個人的には好感が持てます.出演バンドが10バンドという事で,1バンドの持ち時間は,約20分前後,4~5曲/バンド程度の演奏でしたが,イベント的な要素が強く,またある意味平等という観点で,良かったと思います.
 私は「外道」「Char」「The Golden Cups」「The M」目当てで参戦しましたが,それ以外のバンドも楽しめました.このバンド数,このメンバーで10円は安い!

 チケットはメールか葉書の送付によっての抽選でした.そして落選した人には関係者席の一部も開放することで,敗者復活戦もありました.

 15時開場,16時開演なので,開場の 1時間前の14時頃に到着すれば良いだろうと,余裕をかましていたのですが,Facebook の知り合いが,10時の時点で現場の様子を写真付でレポートしてくれました.参加資格を示す紙の黄色いリスト・バンドの配布(メールとメールの本人性確認を行い,10円を支払って受領)が,13時からでしたので,早く現場行かないとまずいと思って,焦りました.(汗)
 結局,13時15分頃に到着したのですが,長蛇の列にビックリ.本当にこんなに人が入れるのだろうかと....
 写真だとそうでも無さそうですが,私の後ろは折り返しています.向って右側は既にリスト・バンドを交換した人の入場待ちの列です.
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート前

 15時ほぼ予定通り開場
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート

 当日のプログラム (抜粋)
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:パンフレット表 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:パンフレット裏
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:パンフレット $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:パンフレット
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:パンフレット $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:パンフレット
 
 サルサガムテープ がオープニングをかざり,体調が悪い加部正義氏不在の "The Golden Cups","The M","外道" と続きます.

 The Golden Cups は,加部正義氏の代わりにベースにヒロ小川氏を迎え,ドラムに樋口晶之氏で "絶望の人生","Lucille","グロリア","One More Time" を披露.選曲的にはエディ藩氏中心の選曲だったかと思います.

 当時からオリジナル曲を殆ど演らない The M は "Black Magic Woman","Southern Man",柳田ヒロ氏をゲストに迎え "Light My Fire","Going Down"を披露.

 外道 は加納秀人氏のステージを所狭しと駆け回りながら演奏するパフォーマンスと,インパクトのある演奏は圧巻でした.
 何時もの SE に続けて "龍神~空に舞う" と "Get Down" を演奏し,松本慎二氏が「どうも外道です.ようこそ初めての皆さん.本当に外道にとって,この野音という場所は特別な場所なんですねぇ.本当に! 今日まで外道だけではなく沢山の...最後まで是非是非楽しんでいってください. 外道,今年で40周年を迎えます.11月6日に新録となる40周年記念アルバムを出します.イェー! AKB48,ももいろクローバーと同じ,キング・レコードになります. で,11月13日に渋谷の duo MUSIC EXCHANGE で,40周年イベントをやりますんで是非皆さんお時間があれば、外道に興味を持ったら是非渋谷に遊びに来て下さい.」の MC に続いて定番の "何?","ビュンビュン","香り" を披露.
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:外道参上
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:外道

 その後 HICCUP PANTHERmil9サンボマスターカイキゲッショクが,それぞれ20分前後づつの演奏を行った.個人的に興味が無かったので省略.(爆)

 Char は,ベースに澤田浩史氏,ドラムに古田たかし氏,キーボードにミッキー吉野氏を従え "The Leading Of The Leaving"を演奏後
 「今日はここに,中学生の時から育てて貰って,今日ここに出たくても出れない先輩とか,来たくても来れない皆さんの為に演奏します.」と言い "波" を披露.その後
 「子供の頃からも野音で出るときは80%が雨でして,今日は救われた気持ちなんです.」に続いて "空模様のかげんが悪くなる前に" を披露,続けざまに "Smoky" を演奏しセットを終了.
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:Char

 トリを飾ったのは 内田裕也 & トルーマン・カポーティ R & R Band
 登場するまでの時間が長過ぎです.
 ファッションモンスターを長く流して中々登場せず,ぶっつり切って「間違えました」って.(爆)
 その後,レッド・ツェッペリンの "Rock and Roll",ジャニス・ジョップリンの "Summer Time",フラワー・トラベリング・バンドの "Satori PartⅡ" 等の曲を長く流してから,やっと登場です.演出が長過ぎ.(笑)
 "Blue Suede Shoes","Power To The People","コミック雑誌なんかいらない" を演奏後
 「大きく変化した1960年代,トロント,アメリカから帰国して凱旋公演を行おうと思った俺達,前に立ちはだかったのは,あのフォークソングという歌謡曲です.貧しい男女は銭湯に行く時に,カタコトカタコトとせっけんが鳴っていたという素晴らしい歌.今はボディーシャンプーの時代です.続いて長い髪の少女.これはカップスですから,そうではありません.長い髪の少女に,何時か君と結婚しようという結婚詐欺の歌.僕達の歌う歌は全く流れないです.」と当時の様子を笑を交えながら皮肉くった後,「今まで,こうやって麻生(レミ)やクリエイション達と頑張って来れたのも,本当に心から嬉しくて,今日は感動して色々とスタッフにあたっていますけども,一生懸命リハーサルはやってまいりました.ありがとうございます....」「先日NHKの「あさイチ」に出演させて頂きました.スキャンダルや色んな事件があって,俺がロックン・ロール・シンガーだってこと,余りご存知ない方がコメントを...」の MC 後に,静と動をうまくアレンジした "The House Of The Rising Sun" を演奏.
 「朝日の当たる家,一生懸命歌いました.まだ声は矢沢永吉には負けません. Ladies And Gentlemen Back To 1960 Age By Jimi Hendrix "Purple Haze"」に 続いて,驚く事にジミ・ヘンドリックス "Purple Haze" を披露.(驚)
 「1969年から僕らも100回ぐらいプロデュースしましたけど,ここではキャロルがデビューして,また解散コンサート.あちらの方が火事になったりなんかして,自分で点けたんではないかという噂もあったんですけど,それはありません.(笑) キャロルのライブ・アルバム,最後のアルバムには私に是非司会をして欲しいというので "キャロルが終わっても,ロックンロールは永遠です" というような一言が入っております.長嶋監督からの引用でした.(笑)」等,自虐ネタのような事を語り,観客を笑わせてくれました.(笑)

 そして「素晴らしいミュージシャンが,ここ 2~3年で次々と亡くなっています.ジョー山中,安岡力也,桑名正博,ジョニー吉長,つい最近,山口冨士夫,デイヴ平尾,大勢のミュージシャンが亡くなっていました.一曲,僕のアルバムの中から是非聴いてください.「長いお別れ」 "Long Goodbye"」との MC の後に,レコード音源を流して歌って(というか口パク?)いました.何故かバンド演奏では無かったのは,急遽歌う事を決めた関係で,バンド的に練習できていなかったのかな.この曲を亡くなったミュージシャンに捧げる為に,内田裕也のステージではバックに黒い幕をかけたのでしょう.そして最後は "Johnny B. Goode" で閉め,曲の途中で黒い幕は外されました.最初の SE を含めて内田裕也氏が一番長く,45分弱の演奏だったかと.
 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:内田裕也

 最後にビートルズの "All You Need Is Love" が流れる中,ミッキー吉野氏,湯川れい子氏,内田裕也氏を含め出演者がステージ上で横に並び,内田裕也氏が最後に「長い間,ありがとうございました.本当にありがとうございました.オリンピックまでは頑張ります」「皆さん応援よろしく!ありがとう」と言い残し,10円コンサートは幕を閉じたのです.

 $cinnamon の裏音楽、そしてときどき競馬予想-10円コンサート:LAST


 その後,反省会と称して(笑) 新橋の居酒屋で知り合いと知り合いの友人 2人を含めて,4人で軽く飲んで終電で帰宅しました.