夜叉鴉の難解さを超解釈してみる | あるごりずむ

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日々眠い男の妄言

おはこんばんちは。僕です。
永らく日記以外のカテゴリーで更新しませんでしたね。

また、気まぐれにニーズの無いことやっていきたいと思います。





ホラー系ガッチャマン。荻野誠の夜叉鴉について考えてみました。

特に後半の話が難解なのでその辺を妄想してみました。

まず、作中で起こった事を時系列で並べてみます。

伊邪那美が死ぬ
伊邪那美の消滅を恐れた伊弉諾が死後の世界を作る
死後の世界の維持のため伊弉諾が生者を狩る
いずれかの行いのせいで伊弉諾自身が不死となってしまい、伊邪那美に会えなくなる。
悲しんだ伊弉諾は生きたまま死後の世界に渡る方法を求めて旅に出る。
夜叉鴉生まれる
人間の中にも死霊と戦える者たちが生まれる
聖徳太子 死霊と戦う一族の皇子として生まれる
聖徳太子の力を恐れた朝廷により聖徳太子暗殺。
死霊と戦う一族は【再編成】されて夜叉鴉に仕える鴉一族となる
聖徳太子 死後の世界で最強の死者を名乗り始める。
鴉と同じ力の使える聖徳太子は現世に戻る
この時、死後の世界の力を伊邪那美より奪う
伊弉諾 伊邪那美と死後の世界の力を奪った犯人を探し始める
聖徳太子が天海大僧正になりすまし家康を利用して死の力を吸い上げるポンプとして江戸を建設する。
天海の正体に気付いた伊弉諾は服部半蔵を名乗り天海に接触。返り討ちにあい以降聖徳太子の操り人形となる。
明治維新の際に鴉一族の尽力で服部半蔵不忍池に封印。
〜戦前の世界〜
服部半蔵は石原莞爾を名乗る
現代の那智武流(夜叉鴉)がタイムスリップしてやってくる
第二、第三の夜叉鴉である宮沢賢治、北一輝と出会う。
226事件発生。 宮沢賢治、石原莞爾に捕らえられる。
宮沢賢治 夜叉鴉の力に目覚め脱出し那智武流を追う。
那智武流、快楽天と融合して女になる
那智武流と北一輝 タイムスリップして近未来の世界に移動。

〜現代の世界〜
現代の那智武流 生まれる
熊野真宮の宮司となり 夜叉鴉(生者)として生活
那智武流 影忍 幽蝸みづはと戦い死亡
灰鴉によって現世に戻り本来の夜叉鴉の力を手に入れる
朱姫と出会う
半蔵 不忍池より復活
朱姫 現代の那智武流の子を妊娠
那智武流 戦前の世界にタイムスリップ
服部半蔵 夜叉鴉不在の鴉一族に対し宣戦布告

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朱姫が夢から目覚め鴉一族の男達は皆消えている。お腹の子(現代の那智武流との間の子)に語りかけるシーンでエンディング。


〜終末の世界(現代その2)〜
聖徳太子 夜叉鴉として鴉一族を掌握。
聖徳太子 夜叉鴉の力で現世を死ねない世界に変えてしまう。
鴉一族は夜叉鴉の子を産ませるため朱姫を差し出す
聖徳太子は朱姫に自らの子を妊娠させ
産まれたらその子に乗り移る為朱姫ごと呪いをかける
現代の那智武流 未来の世界より真実を知り戻ってくる
現代の那智武流 鴉一族を朱姫以外皆殺しにする
現代の那智武流 聖徳太子の言葉で【ある事】に気付き朱姫を腹の赤子共々殺す
現代の那智武流と聖徳太子相打ちになり消滅。死ねなかった人々は解放され死後の世界に行ってしまう
朱姫目覚めるが死に絶えた世界に絶望する
朱姫 自らのお腹の中の現代の那智武流の子に呼ばれ現代その1に戻る


〜近未来の東京〜
鴉と烏の戦いが起こり、鴉一族が滅びる。この時鴉一族のリーダーは宮沢賢治で、彼は都庁の地下に捕らわれる。
那智武流(女)戦前の世界よりタイムスリップ
那智武流(女)と北一輝、宮沢賢治の妹と出会う
宮沢賢治の妹より賢治救出を依頼される
都庁地下で宮沢賢治に出会う
帝釈長官と、幽蝸みづはより、近未来の世界について聞く
服部半蔵 帝釈長官の裏切りに気付きやってくる
那智武流(女)服部半蔵と交戦し敗れ 封印される
服部半蔵 この世界が鴉と烏の戦で滅びた世界だと告げる
北一輝と服部半蔵が交戦 北一輝破れる
帝釈長官 半蔵と戦い倒れるが兄を失ったみづはの嘆きを聞き宮沢賢治が復活する
宮沢賢治も半蔵に敗れる代わりに那智武流を復活させる
那智武流 北一輝、宮沢賢治と融合して真の力を取り戻す
那智武流 服部半蔵を倒し囚われていた伊弉諾を助ける
那智武流 伊弉諾により最強の死者について知り
最強の死者が待つと思われる現在の東京へ帰る。



はい。
整理するつもりで書いてみて全く意味がわかりませんでした。

まず、疑問点として
1 那智武流は本当にタイムスリップしていたのか?
2 聖徳太子の狙いとはなんだったのか?
3 最後に那智武流が気付いた夜叉鴉の最後の謎とは?


まず、1の疑問。
タイムスリップしてないと思われます。移動しているのは時間ではなく六道地獄の各世界です。
この中で古代中世の世界は現世①の過去の世界で
戦前の世界は六道地獄ですかね。
パラレルワールド的存在です。

戦前の世界と現実の世界②、近未来の世界は確実に現実の世界と相違があります。


疑問2
聖徳太子は何がしたかったか
有り体に言えば夜叉鴉に取って代わろうとした。という事。
現実の世界②と近未来の世界の有り様を見る限りそれ以上の望みは無かったと思われます。

聖徳太子がやった事は
戦前の世界に現代の那智武流を誘い出して不在にする。
別々の世界に3人の戦前の那智武流を飛ばす。

那智武流が不在になった隙に現代に攻め込む
現代その②の世界を作り出す。

半蔵(伊奘諾)がやった事は
那智武流と聖徳太子が相討ちになった事で生者のいなくなった世界を修羅界に作り変える。



疑問3
夜叉鴉の秘密って?
これは推論ですが乱暴に言えば夜叉鴉の数だけパラレルワールドが出来てしまう。という事では無いかと思われます。
最終決戦の前の時点で
那智武流
宮沢賢治
北一輝
朱姫と那智武流の子(胎児)
聖徳太子が朱姫を犯して出来た胎児
聖徳太子
以上の6人が夜叉鴉として存在します。

コレを宮沢賢治と北一輝は融合、
聖徳太子と聖徳太子の子は那智武流が殺して
那智武流も消滅しています。
コレで残ったのは現代の世界にいる朱姫と那智武流の間の子のみとなります。
夜叉鴉がパラレルワールドのきっかけであれば
そのスイッチが切れた事で他の世界が消えて
夜叉鴉が残っている世界、つまり現代の世界だけが残ることになります。

この仕組みを那智武流が気付いたのは聖徳太子が朱姫を犯した際に「男を知らなかった云々」の発言からです。

朱姫には自分の子が宿っているはずなのでこの世界自体が現実の世界とは違うのと理解したのではないかと思われます。

他にも宮沢賢治は何していたのか、
伊奘諾はどうなったのか、
消えた鴉たちはどうしたなどなど分かりにくい所はたくさんありますが難解なラストだけでも屁理屈こねて無理やり納得させてみましたが、如何でしょうか?




おそらく全巻読んだことのある方にしか理解できない内容ですし、特に公式からなんのコメントも無い半打ち切り作品なので強引な解釈は全て私のオリジナルですので悪しからず。
公式からクレーム来たら削除するかもしれませんので悪しからず。