ようやっとポンペイの四日間が読み終わった。
アラスジ
古代ローマ帝国ティトゥス帝の治世の時代、イタリア南部の軍港ミセーノで水道が止まるトラブルが起こる。
前任者の失踪により派遣された新任の若き水道官アッティリウスが世界最長を誇るアウグスタ水道の修理に向かう。
水を巡る陰謀と古代ローマ史最大最悪の天災が彼に迫る…
感想。
・歴史モノなので実在の人物は初登場から死ぬ気満々…に見えるのは俺がひねくれているから(キッパリ
・悪人や敵との対決が毎回自然に助けられて主人公の勝利(判定勝ち)…なのが残念。まあ、非戦闘員のお役人だから活劇で敵をやっつけるよりは余程リアルだけど。
ネタバレと関係ない感想として、
当時の皇帝ティトゥスは作中は残酷で激昂すると恐ろしい男として描かれているけど、
コレは皇帝即位前に中東で軍司令官だった時、
交戦中のユダヤ人の立てこもるエルサレムを破壊し尽くした事で、
後世キリスト教が栄えて以降付けられた後付けのイメージらしい。
本人はヴェスヴィオの噴火の少し前に即位し、
噴火に伴う被災者の救出、救済や復旧に尽力し数ヶ月後にこれが元で過労死してる。
若くして死んでるので失政や老醜を晒す事も無かったので、
結果的にはそんなに悪い人間じゃないって言う…。
彼が破壊したのがキリスト教の聖地でなければ間違いなくもっと評価されていた人物のはず。
古代ヨーロッパ史はどうしてもキリスト教フィルターがかかっているからゴシップの描写は話半分で聞いとく事にしてます。
ロバート・ハリス
ポンペイの四日間
アルゴ的評価:俺は好きだけど古代ローマ文明に興味がないと敷居が高いかも。
最後でみんな破滅する…と見せかけて彼の直した水道は生きてるって言う…ローマ脅威のメカニズムはすげぇよ。