こんにちは!今回は、クワガタ愛好家なら一度は憧れる「フルストルファーオウゴンオニクワガタ(Allotopus moellenkampi fruhstorferi)」の飼育法を徹底解説します。
「オウゴンオニは産まない…」
そんな苦手意識を持っていませんか?
確かに一昔前は難関種でしたが、「カワラ菌糸」の普及により、ポイントさえ押さえれば爆産も夢ではありません。今回は、失敗しないための「プロのコツ」を交えてご紹介します。
飼育の基本データ
まずは敵を知る(?)ことから。この温度帯を外すと失敗します。
* 適正温度: 19℃~23℃(重要!25℃を超えると危険信号)
* 難易度: 中~上級(温度管理必須)
* 産卵形態: 材産み(霊芝・カワラ材)
* 幼虫期間: 6ヶ月~10ヶ月(比較的早いです)
🛠️ Step 1: ペアリング(種親の準備)
同居ペアリング(数日間一緒に入れておくこと)は避け、「ハンドペアリング」を強く推奨します。
成熟の確認: 羽化後、後食(エサを食べ始めること)を開始してから、最低でも2~3ヶ月待ちましょう。焦りは禁物です。
目の前で交尾: 狭いケースにメスを入れ、その上にそっとオスを乗せます。
心配な場合は、結束バンドなどでオスの大顎を固定すると安全です。
完了: 交尾時間は長めです(30分〜1時間続くことも)。自然に離れるまで待ちましょう。
🥚 Step 2: 産卵セット(ここが勝負!)
ここが最大の難関であり、醍醐味です。
フルストルファー攻略のカギは「カワラ菌床」にあります。
用意するもの
ケース: 中サイズ(コバエシャッター中など)
産卵材: カワラ菌糸ブロック
Pro Tip: 通常の産卵木(コナラ等)ではまず産みません。必ず「カワラタケ」系の菌糸を使用してください。
マット: 転倒防止で充分です。
セットの手順
カワラブロックの準備:
菌糸ブロックの表面の白い皮膜を半分〜全部剥がします。「ここに潜ってね」という誘導穴を1箇所、スプーン等で掘っておきます。
水分調整:
ブロックはそのままでOKですが、少し乾燥気味なら霧吹きを一回だけ。
投入:
ケースにマットを数センチ敷き、その上にブロックをドカンと置くだけ。「転がしセット」で十分結果が出ます。
メス投入:
誘導穴にメスの頭を向けて誘導します。
💡 プロのワンポイントアドバイス
オウゴンオニのメスは、穿孔(もぐること)を始めると大量の木屑(おがくず)を出します。
「翌日、ケース内が細かい木屑で溢れかえっている」
これが産卵成功のサインです。もし数日経っても潜らない場合は、温度を1〜2度変えるか、再ペアリングを検討してください。
🐛 Step 3: 割り出し 〜 幼虫飼育
割り出しのタイミング
メスが潜ってから1.5ヶ月〜2ヶ月後が目安です。
卵で取り出すと管理が難しいため、幼虫になってから取り出すのが安全策です。
幼虫飼育の鉄則
フルストルファーの幼虫は、「カワラ菌糸ビン」一択です。
オオヒラタケ系やマット飼育では大きく育ちません。
1本目: 800ccのカワラ菌糸ビンへ投入。
2本目: 3ヶ月後、食痕(食べた跡)が目立ってきたら交換。オスなら1400cc、メスなら800ccへ。
温度管理: 親と同じく18〜21℃をキープ。低温でじっくり育てると大型化しやすいです。