アルバムのお話。


タイトル、ミュージシャン Paul Weller

発表 1992年



The style councilの活動停止から3年。

ソロ活動に転向したポール・ウェラー兄貴のソロ1stアルバム。


発表当時アタシは大学生。

UKロック愛好家の友人と顔を合わせるたびに、この作品はよい、あのバンドは今一つなどと論議しておりました。

その論議の材料になった1つがこの作品だったように記憶しております。


The Jamのストレートな豪快ロック、The style councilのオシャレ路線を経て制作された作品なわけですが、過去のキャリアの要素があまり感じられないサウンドに戸惑い、どういうことを今後していくのだろう、という風に考えさせられ、素人のアタシたちの評価はあまり高くなかったように思います。


それ以降の素晴らしい作品にめぐりあい、ウェラー兄貴を聴き続けています。

そういうウェラー兄貴サウンドの蓄積、またアタシ個人が色んなものを聴くようになって醸造された感覚、という土台のうえに聴き返すと、その当時の流行りであったり、後のウェラー兄貴サウンドの基礎となるものがキチンと表現されていることがわかります。


「Round and round」


これはメロウなギターサウンドであったり、ダンサブルなリズムパターンであったり、当時流行っていたオシャレソウルの要素があると思います。

「Into tomorrow」

これは骨太なロックの部分を体現。

改めて聴き返してみるとキチンと現在につながるヒントがあるということがわかります。
伏線をしっかり回収して、結末でそういうことか!と全てつながる出来のよいミステリー小説の如し、という例えでお分かりになりますでしょうか。

辛口の意見はありつつも全英8位、日本のオリコンアルバムチャート9位を獲得。
チャートアクションは上々だったのですな。


30年以上前のこと、アタシたちは青かったなぁ😅