多くの予備校講師は、
予備校の社員ではありません。
年間契約を結ぶことが多いのです。
ですので、悪い言い方すれば、
いつでも「使い捨て」が出来る状態なのですね。
生徒から人気を博し、
夏期講習などの講習会で、たくさん生徒を「集客」できる講師は
金を生んでくれる会社にとっては貴重な人材。
翌年も契約更新が可能です。
その一方で、生徒からの人気がいまひとつな講師は、
ばっさりと翌年からは契約が打ち切られます。
基本、予備校は講師のキャラクターや教え方には
いちいち指導を出しません。
ぶっちゃけ、教え方が下手クソで、
学力が伸びる生徒が少なくても、
講習で満席を確保できる講師は「良い講師」なのです。
逆に、丁寧な教え方で、少ないながらもまじめな生徒からは陰から慕われている講師は、
多くの場合、このような現場の情報は
本部のトップにまでは届きません。
したがって、最悪の場合、「集客」が少ないと
翌年からの契約が打ち切りになる可能性もあります。
テレビに出たり、宣伝に使われている予備校講師の多くの
ルックスやファッションって、
派手だったり個性的だったり、インパクトあったりしますよね?
その理由は、やはり予備校講師の武器は、
キャラクターだからなのです。
キャラ立ちは大事なのです。
最終的に勉強するのも、成績を上げるのも
生徒本人の努力次第です。
したがって、どのような生徒からも、
「あの先生の授業に出れば成績があがりそうだ」というイメージを持ってもらうためのキャラとイメージ作り、そして授業の中の演出は非常に重要な要素になってくるのです。
すべての講師がそうというわけではありませんが、
まじめで、実直で、飛び道具的なキャラや言葉を持っていない講師は、
やはりコマ給も低く、
予備校の中における暗黙のヒエラルキーの中では、
劣位に甘んじているというのが、
どこの予備校においても現実なのです。
キチンと実直で真面目であればメシが食えるほど
予備校業界は甘くはないのです。