臨月に入り、妻は実家に帰った。俺はというと、名前を考えるのに必死だったよ。本を何冊買ってきて見たよ
画数とか調べまくったな。産まれるまでにドラマがあった。陣痛が始まり、東北の妻の実家に駆けつけたが、微弱陣痛でなかなかでてくる気配なし。病院を何度も往復した。そして、破水し、母子ともに危険な状態。そんななか、仕事で大阪に戻らなくてはならなかった。なんてことだ。飛行機の中で人目をはばからす泣いていた。
次の日に帝王切開になり
princess
が誕生した。俺は産声を聞けずにしょんぼり
翌日駆けつけて対面した。この手に抱っこしたとき父親になったことを実感した。あれから10年経ちました
