ええ。
今日は長いです。
数回に分けての投稿も考えましたが、
一気に行っちゃおうかと。
さて、お盆明けからアレコレと手を加えていた
スウィッシュの駆動チューンですが、いよいよ?
大詰め(限界?)となってきました。
で、なんと手持ちに無い社外パーツの必要性が発生し、
数年ぶりにパーツ量販店(南海部品)へ行く事に。
そして行きついた答えがコレ。↓↓
じゅ、16グラムだとぉ??
スウィッシュの純正ウェイトローラー(以降WR)は15gです。
ノーマル車の駆動系をチューニングする際、
WRは軽くする事がセオリーですが、今回はその逆です。
純正比-30%、-40%といった、あまり軽い方向のWRは好きではないので、
これまでもノーマルフラーベースであれば基本的に純正よりも少し軽め(-20%位?)
程度なWRでセッティングは行っていましたが、
純正よりも重い・・・といったのは流石に初めてです。
まあ、この状況に関してはスウィッシュのサービスマニュアルに記載されている
高圧縮仕様のエンジンからすると、あながち間違った方向でもないと思うので
納得している部分ではありますが・・・。
このままだとズルズルと前置きが終わらなくなってしまうので、
ささっと、直近の試行したセットデータを・・・・・。
走り出して数十mでボツになった組み合わせもあるので、
実際にはこれの倍以上は試しているのですが、
一応?しっかり走り込んでのデーターを取ってみたのは15通り。
とりあえず「STD」(フルノーマル)から。
X軸(横軸)は単位こそ示していませんが、時間軸です。
Y軸(縦)の赤は速度上昇、青は回転数です。
緑の縦線は実際の街乗りでも使えそうな範囲の目安として設けています。
距離で言うと500m程度。
その先のTOPエンドは1000m程度。
※ライダーの体重や、気温気圧等の自然環境で変化するのでこの限りではありません。
クラッチインは、ゆっくりスロットルを開けると3500rpmくらいからですが、
全開でスタートするとミートは4000~4500rpmくらい。
最大トルク付近で変速が出来る様になるまで少しモタツク感じがあります。
20km/h~70km/hくらいまでは6000rpm付近をキープしながら変速。
80km/h辺りから変速が終了し始めると思われ
後はエンジンパワーと走行抵抗が釣り合う所まで回転数は上昇して行きます。
しかし良く出来てる・・・・。
かなり長い時間引っ張ってみましたが、メーターで確認した限りでの
回転数は8500rpm(500刻みなので、もう少し回っているのかも?)が
平坦路ではイッパイの様です。
アドレスⅤ125(K6では)長く引っ張ると、9000rpm?辺りのリミッターまで
持って行く事が可能でしたが、スウィッシュではちょっと無理そうです。
(そもそもスィッシュの回転リミッターが何rpmなのか判りませんが・・)
次に、セットに光が見えて来た「No12」
ヤマハ グランドアクシス2型の純正センスプがベースです。
このセンスプは自由長が短く、レートが高いのが特徴です。
スプリングは圧縮する程に縮めるのに必要な荷重が増加しますが
全長に対する、セカンダリーのストローク量で換算すると、増加率が大きい。
全開でのクラッチミートは上がり、気持ちよく0発進出来るものの、
変速回転数は少し高め(WRで調整もできますが・・)
プーリーの変速が終わる頃には、かなりレートがあがっている様で、
80km/h辺りまではブン回している感も加わり、気持ち良い加速ですが
センスプのスライドベアリングを入れているにも関わらず、
90km/hから先は、唸っているだけで速度上昇にも時間がかかり
トルク感が殆ど無くなる感じです。
低中速の加速感で、上をもっと伸びるようにしたい・・・
で、次に登場は「No13」カメレオンファクトリ(以降、亀)の
ヤマハ アクシス90(3VR用)のセンスプ
自由長は長く、スウィッシュのノーマルに近い感じです。
レートもノーマルと同じくらいか、若干硬いか?位です。
(ノーマル測ってないですが・・・)
全長に対する、セカンダリーのストローク量で換算も
レートの増加比はそれほど大きくなく、高速域でも期待できます。
こちらもセンスプのスライドベアリングを使用するので、
少し変速抵抗が欲しく、帳尻合わせでトルクカムの溝を
55度⇒45度にしてみました。
全開でのミート回転数はGアクセンスプに比べ多少落ちますが、悪くない・・・
と思いきや、40~60km/hの辺りで、まさかの変速回転数ダウン。
加速感が無くなる程では無いのですが、メーターをみても
速度は上がっていくのですが、
プーリーのWR転動面、フェイスの角度
カム溝の角度、センスプの強さ、すべてのバランスが
チグハグになった時の典型的なパターンで、
なんとなく谷っぽく感じ、少しストレスというか気持ち悪い・・・。
が、高速域では無駄な抵抗感が無く、想定通り伸びて行きます。
もう少し全体的に硬いスプリングなら良いかも・・・。
で、今度は「No14」、亀ファク製 アドレス110用(SK1)のセンスプ。
チグハグだった変速のバランスをズラすため、
カム溝を45度⇒55度にします。
コチラのスプリングも自由長は長いため、基本的な特性はノーマルや
3VR用と大きく変わりません。
が、結構レートは高めで硬い。
セカンダリーに組み込んだ初期の段階では、Gアク2型用よりも
レートが高くなります。
その為、変速回転数は上がってしまうのが見えたので、
WRは14g⇒純正の15gへ・・・・・で試走。
全開ミートは5500~6000rpm。
変速回転数は若干回り過ぎ感の7000rpm付近。
変な谷の発生も無く、今まで一番良い感触です。
キタ・・・・・!?
が、やはりスプリングが硬いのか、
80km/h辺りまでは絶妙なのですが
100km/hを超えた辺りから少し厳しい感じに。
と、これならWRの調整で十分カバーできるでしょう・・・
という事で、登場したのが冒頭の16gのWR。
テストNoは「No15」。
ミートは変わらず5500~6000rpm。
変速回転数は少し下がって6500rpm付近。
より最大トルク付近での変速回転数となった事で、
100km/hまでの到達時間も短くなりました。
そして・・あまり期待していなかった最高速。
WRを重くしただけで伸びてる・・・。
本当は、タイヤ外周を入力して正確に測れる
サイクルメーターで速度計測したかったのですが、
まだV125Sから外していないので・・・・
代わりに500mでのGPSでの記録もドン!
スマホのアプリですが、車に付けているGPS車速計と
比較しても、差異無しなので一応精度は出てる??
ビックリしたのはスウィッシュのメーターの表示も
+1km/hなだけで殆どハッピーメーターじゃなかった事。
高速域ではタイヤが膨れるので、
逆にもう少し低い速度域ではハッピーなのかも・・・・。
基本的に、変速機が最大変速まで変速してしまえば、
ギア比は固定化されるので、あとはエンジンがどれだけ回るか?
で決まります。
なので、WRが軽かろうが重かろうが、
途中の変速フィーリングは変わりますが、
最大変速してしまえば、同じ回転数なら同じ最高速なのです。
で、最高速が伸びた理由は・・・・なんで?
若干、前テスト時と自然環境の違いがあるかもしれませんが
もう一つの考察というか自分的仮説。
WRの重さです。
WRはプーリーの回転の遠心力で
外へ移動する力が作用しますが、
同時にプーリーと共に回転しているので、
ジャイロ効果が働きます。
当然、質量が増えると、ジャイロ効果も増える事になり・・・
今回の駆動系チューンでは、クラッチ周りは一貫して
Ⅴ125G(K5、k6)系を使用しています。
スウィッシュのノーマルから比べると小径で軽量です。
その為、エンジン全体で考えた時の回り物のジャイロ効果の
合計としては、ノーマルよりも小さい事になります。
エンジントルクが負けない程度の重量で考えられた
ノーマルクラッチなので (だと思う)
小径、軽量のクラッチ周りでは、エンジントルクに余力が
生まれたのでは無いかと。
そこに、WRが重くなる事で、その分のジャイロ効果が追加され
余力となっていたエンジントルクが使えるようになった結果、
最高速も伸びたのではないかと。
速度グラフのみ今回記録したテストデータを重ねてみました。
最終的に最後テストNo15が、ベストと判断していますが、
70km/h辺りまではNo14の方が若干速度の乗りがよく、
強いていえば、ss1/32mile向け? と言った所でしょうか。
と、いう事で、約一か月にわたって試行錯誤した駆動チューン。
ノーマルプーリー改をベースとし、手持ち部品を使いまわした仕様では、
私の中では一つの基準が出来たのでは無いかと。
今後はペースを落として、手持ちのⅤ125用の社外プーリーも
試して行こうとは思いますが、現状でコレを超えるか?
と考えると、なんとも微妙です。
早くスウィッシュ用の社外駆動パーツ、出ないかなぁ・・・・
最後に。
エンジンノーマルだし、駆動だけで速くなるなら
安心、安全だねぇ・・・・・・・・。
とは行きません。
恐らく著しく寿命が縮むと思われるのは、ベルト。
12.5度のフェイス、重いWR、強いセンスプ・・。
もうね、ノーマルの比じゃないくらい
ゴリゴリに挟まれてますよ。たぶん。
定期的に摩耗度合いはチェックして行こうと思いますが、
あっという間に細くなるんだろうなぁ・・・・と。
そして、、、、
燃費・・・
ええ、いつもより多めに回してます!(古いっ)
調子に乗ってぶん回して乗っていた結果、
36.27km/L です。。。。。。。ハイ。
慣らし中の48km/Lってナンダッタノデショウカ・・・
冬になったら、35Km/L切るんだろうなぁ・・・・・・。