小学生が算数において夏休みにすべきこと。
文章問題に慣れる。理解する。
文章問題の理解度は中学の連立方程式の利用などの理解に大きく影響してきます。
小学生の算数において
よく言われることの一つに文章問題が解けない。
設問の内容が理解できない。
ということがあります。
小学1年生において、たし算を学習した時の文章問題はたし算となっています。
そのため、たし算ができれば文章問題も解けます。
ひき算を学習した時も同様なので、この時期には文章問題はあまり気にはなりません。
それが小学2年生の途中で
「たすのかな」「ひくのかな」という単元があり、この単元で初めて文章問題ができない。
理解できていない。
ということが気になります。
そこで、はじめて文章問題が解けない。
設問の内容が理解できていない。
ということに直面します。
この時は設問が
「合わせていくつ」
というような設問になっています。
そこで
「合わせていくつ」ならば、たし算。
「ちがいはいくつ」ならば、ひき算。
と覚えてしまえばこの単元はできるようになります。
ただ、内容が理解できているかは疑問が残る状態です。
この時にもうひとつ理解度が求められるのが2つの式で答えを出す文章問題です。
一つの式で答えを求めるような文章問題ならばできますが、2つの式で答えを出すような文章問題はできない。
このようなことがよくあります。
小学3年生の初めにわり算の学習をします。
この時も文章問題はわり算の文章問題なので式はわり算で問題は解くことができます。
このわり算を学習して、+-×÷の四則計算の基礎の学習をすべてしたことになります。
小学3年生以降の文章問題では式は四則計算のどれかを使った計算式ということになります。
文章問題の理解ができないということは四則計算のどの計算を使うのかが分からないということになります。
小学3年生の文章問題ならば
① りんご4個を1箱に入れます。5箱ではリンゴは何個入りますか。
② 30個のアメを同じ数だけ6人に配ります。1人分は何個になりますか。
このような文章問題になります。
これは一つの式で解ける文章問題です。
6袋もらったので9人の子供同じ数ずつ配りました。
するとアメは3個あまりました。
アメは1人に何個ずつ配りましたか。
このような問題が一つの式では解けない文章問題です。
内容の理解が必要となります。
このような文章問題が解けるようになることが必要となります。
このような問題をできるようにするためには同様な問題(類題)を多く解いてパターンを覚えればよい。
と思うかもしれません。
その方法もあるでしょう。
しかし、効果的な方法は
四則計算のどれかを使って一つの式で解く文章問題をランダムに解いていく。
という方法が効果的です。
前述文章問題を細かくひとつひとつの式に分けて考えてみます。
アメが1袋に8個入っています。
6袋もらったので9人の子供同じ数ずつ配りました。
するとアメは3個あまりました。
アメは1人に何個ずつ配りましたか。
① アメは8×6=48個もらった。
② 配ったアメは48-3=45個
③ 3人に配ったアメの数は45÷9=5個
ということで答えは5個となります。
このように3つの式により、この文章問題は解くことになります。
つまり、3つの式のひとつひとつは基本の四則計算により成り立っています。
ひとつひとつの式の集まりより答えは導き出されています。
そこで、このような文章問題を解けようにするためには
四則計算(×÷+-)を使った1つの式を作って考える文章問題をランダムに並べて解いていきます。
それらの文章問題を解くための式はかけ算の式なのか、たし算の式なのか、など。
文章を読んで考えなければなりません。
しかし、文章問題としては基本の問題となります。
1つの式で解けるような文章問題なので、それほどむずかしくはありません。
これをくり返して式を作ることが簡単になったならば、今度は四則計算を使って2つの式で考える 文章問題をランダムに解くように します。
このようにしてくり返して文章問題を解くようにしていくと文章問題の理解度が上がり、文章問題を考えて解くようになります。
2024/07/28