古い映画になるけれど、スピルバーグ監督の「E.T.」という作品がある。
映画「E.T」は当時、大ヒットした。
良かった点の一つにカメラワークがあると言われた。
当時は斬新だったらしい。
「E.T.」、子供たちが見ている映像をそのままスクリーン上に映し出した。
「E.T.」、子供たちの視線で見える範囲を映像にしていた。
カメラをいつもより下の位置にして撮っていたらしい。
子供たちが見ている物が分かると子供たちの気持ちも分かりやすい。
同じ目で見ることで同化できる。
親が子どもを育てる時。
子どもが赤ちゃんの時には赤ちゃんの気持ちになって考える。
今、お腹がすいているのか。
オムツを替えてほしいのか。
眠りたいのか。
赤ちゃんの気持ちになって考えなければ分からない。
子どもが幼い時もそうだ。
何をして遊びたいのか。
何が欲しいのか。
子どもの気持ちになってみないと分からない。
子どもの気持ちを知りたくて、自然と自分も子どもになっている。
頼まれたわけでもないのに、命令されたわけでもないのに。
あたり前のように子どもになっている。
時が過ぎて。
いつの間にかそんなことも忘れてしまっている。
いつも、目はまっすぐ前しか見なくなってしまっている。
上も下も見なくなってしまっている。
目線はいつもまっすぐ前に向かっている。
目線を変える。
そんなことも忘れてしまった。
目線を変えるだけで新しいもの、今まで見えなかったものが見えてくる。
時には、自分の愚かさも見えてくる。
2023/11/28
