映画「一命」を観た。
映画「切腹」のリメイクということで、「切腹」は昔観た時に面白かったという感想を持った映画だ。
ただ、内容は仲代達也が最後の方で刀を振り回していた記憶しかない。
そこで、今回の「一命」を観てどんな内容だったのかも知ることができると思って映画を観た。
映画は普通かな、という感じ。
主役の市川海老蔵は歌舞伎役者だけあって、立ち居振る舞いがきりっとしている感じで、声もよく通って分かりやすく感じた。
でも、それだけかな。
まず、主人公達が貧困の中、日々を生きていくのがやっとという感じが見られない。
これが、いちばん映画の中に入っていけない要因となっている。
着物がぼろそうになっていて、障子が破けていても、その中の人間がやつれて生活に疲れている感じが出ていない。
あんた達、ただ貧しそうにしているだけで、本当は裕福なんでしょ。
と言いたくなってしまう。
それじゃあ、ダメだよね。
もっと、観客が助けてあげたいと思えるようではなければいけないと思う。
映像はきれいなんだけど、造った感じがもろに出てしまっている。
急に雰囲気出すために雪を降らせて、その雪が人の肩に落ちてこない。
ちょっとリアリティがなさすぎるかな。