紙の書籍について。 」

 

 

 

たくさんの人達に 僕の事を知ってほしい…との

想いから 今年の3月9日に 思い切って、

僕の闘病記を描いた「 紙の書籍 」を 出版してみました。

 

本のタイトルは 

「 必ず、春になる ( 作者 松下 航 ) 」です。

文字も大きくて お年寄りの方や

若い方も 読みやすいので 

ぜひ 手に取って 読んでくださると嬉しいです…。

 

アマゾンで販売しているのですが、普通に購入すると 

値段が高いので 著者優待販売で 

僕が購入した本を 半額の料金で ご購入する事もできます。

 

それでも価格は高くて 申し訳ないのですが

1200円ほどの値段で 考えています。 

 

僕が所有している本も お貸しする事も できますので

どちらでも お気軽に ご連絡くださると嬉しいです。

 

 

事の始まりは、横浜市に引っ越して来て 一年が経った頃

コロナの影響で 外出もあまり出来ずに

アパートのせまい部屋の中で 鬱々と過ごしていた僕は

ネットの世界から 僕の障害を たくさんの人達に

知ってもらおう…と思いつき

今まで ほとんどさわった事のなかったパソコンで

アメーバブログを 見つけました。

 

12歳から 学校に通っていなかったので

文章を書いた事も ほとんどなく、漢字の読み書きも

ままならないまま 眼をこすりながら 

不慣れな手つきで キーボードを叩き続けていました。

 

そんなある日 僕のブログに「いいね。」のボタンを

押してくれた方の中に 「 出版サポートサービス 」という

職業の方が いました。

 

なんとなく興味を持って その方のブログを覗いてみると

ここ数年間、本屋で売っている紙の書籍に代わって

発展してきている「 電子書籍 」の出版サポートサービスを

されている方でした。

 

電子書籍は 紙の書籍の様に 本屋まで訪ねて購入しなくても

インターネットで観れるので 自宅のパソコンや

スマホでも 気軽に読むことが出来ます。

 

パソコンがあれば 世界中の誰にでも読んで貰えるのなら

思い切って 挑戦してみるのもいいのかもしれない…と

数週間 悩んだ末に、勇気を振り絞って

「 僕の本を出版してみたいです。 」と

メッセージを送ってみました。

 

すぐに返信をいただいて、その方も 幼い頃から

とても苦労されてきた方で、僕の様な重い障害を抱えたり 

難病と闘っている人達の 書籍の出版を

積極的に応援されているとの事でした。

 

何もかも 初めての経験だったので、まずは文章の書き方から

独学で学んでいかなければ なりませんでした。

漢字の読み書きも あまりできなかったので

部屋の隅っこに置いてあった 段ボール箱をこじ開けて

ほこりまみれになっていた、懐かしい小学校時代の教科書を

読み返して、一から学んでいきました。

 

懐かしさよりも 30歳を過ぎても 漢字もほとんど読めない、

勉強がさっぱり分からない自分が あまりにも惨めで情けなくて

あふれる涙を拭い続けていました。

 

「 小学生の作文の様な文章しか 書けなくてすみません…。 」と

サポートサービスの方に いつも泣き言ばかり 言っていたのですが

「 今の松下さんの、ありのままの素直な文章で大丈夫ですよ。

とても読みやすくて 充分、想いは伝わっていますよ。」と

いつも 励まし続けてくれました。

 

時間の経過とともに 文章の書き方にも慣れてきたのですが

一文字一文字 打つ度に、今まで心の奥底に

しっかりと蓋をして しまい込んできた、数えきれないトラウマが

激しい濁流が ダムを突き破って溢れだすかの様に

感情の波となって 胸に込み上げてきました…。

 

その度に 言いようのない悲しみに覆われて 

身体中をナイフで突き刺されて 血まみれになっていく様でした。

真っ暗な部屋の中で 約24年分の痛みと孤独に

押しつぶされそうになりながら、少しずつ

執筆活動は進んでいきました。

 

ようやく完成した 僕の電子書籍を読んで、連絡をくれる方が

たくさんいたので 僕自身、とても喜んでいました。

その方達とは 今でもフェイスブックなどで繋がって、

たまに連絡を取っています。

 

せっかくここまで来たので、僕の物語を一冊の紙の本として

出版して 手に取ってみたい…という、

寒い冬の季節に閉ざされた 北国にいた頃は

考えられなかった夢が 心の中で

いつしか 膨らんでいきました。

 

出版サポートサービスの方に相談して 応援してもらえた後押しもあり

今度は 電子書籍の闘病記の文章を 参考にしながら

もっとページ数を増やして 詳しい内容を描いた物語を

書き綴っていきました。

 

一番書いていて 辛かったのは、お父さんとお母さんの最期を描く事でした。

さよならの言葉も言えなかった、両親との別れは

僕の心の中では この24年間もの歳月で 

何よりも 癒える事のない、もっとも大きな傷跡でした。

 

何度も書き直す度に 「 あと少し…、あと少しで書き終える事ができる…。 」と

自分を励まし続けていました。

 

完成した紙の書籍は、僕の大好きなレミオロメンの名曲、

「 3月9日 」と同じ 3月9日に 無事に発売する事ができました。

 

この本のタイトルと同じ様に、長い冬に閉ざされた僕の人生にも

いつの日か 必ず春がくると信じて、希望を捨てずに

これからも歩み続けていけたら…と思っています。

 

本の価格が高いので 申し訳ない気持ちになってしまうのですが

ご興味を持ってくれた方は、ぜひ 僕にメッセージなどで

連絡を頂けると ありがたく思います。

 

あまり 文章も上手くはないのですが、

24年間もの闘病生活の中 わずかな希望だけを支えに歩んできた

道のりを 今の僕にできる精一杯の想いを込めて 書き綴ってみたので

ぜひ 手に取って頂けると 心から感謝いたします。

 

どうぞ よろしくお願いいたします。