実はAさんもBさんも、自分を受け入れていないのです。自分で自分を受け入れることが出来ない人は、得意になっている割には、人に嫌われるのです。そのくせ自分にも満足していません。

一方で、彼らは努力家です。しかし努力が報われることはありません。努力すればするほど、嫌われるからです。

　　　　　　　　画像　ディーキャリア　良い人と思われたい

人に認められたいための努力です。だから努力すればするほど、敵を増やすことになります。努力する割には人望がありません。

本人は、「俺はこんなに頑張っているのに‥」と不満です。しかし周りの人たちは、「勝手な事ばかりしやがって」と、思っているのです。昨日のAさんの様にです。

努力が報われない人は、劣等感のために努力しています。さらには人に認めて欲しい、周りを見返してやりたい、そんな動機で努力しているのです。

「どうしてみんなは自分をわかってくれないのだ!」などと叫びます。しかし周りの人は、「どうしてあいつは自分のしていることが分からないのだ」と、苦々しく思います。

努力するのは、自分が幸せになるためです。その人が心から満足するためです。もし努力しても結果が出ず、憤懣やるかたないと言う人は、動機を振り返ってみることです。

自分を立場をわきまえていない、自分一人だけが自分を大物と思っている、自分はみんなの信頼を得ていると思っている、相手は自分をそんなに親しいとは思っていない、などの「勘違い」、「独りよがり」なところがあるかどうかも、かんがみる必要があるでしょう。

　　　　　画像　心身堂鍼灸院　嫌われたくない、でも嫌われる

恋人のうちから奥さんのような言動をすれば、男から嫌われます。一度デートしただけで、「あれは俺の女だ」などと言いふらす男は、女性から嫌われます。

自分を受け入れていない人は、しばしば人間関係を間違えます。関係を間違えている限り、永久に努力は実りません。

周りはその人の努力よりも動機に着目します。しかし当人は努力したことに心を奪われていますから、「こんなにしたのに」と、不満たらたらになるのです。

彼は勤務態度も真面目そのものでした。常に温厚で部下思い。人が嫌がる仕事も、嫌な顔一つせず変わってあげる。だから上司からも部下からも、厚い信頼を得ていました。

しかし、そんな彼が銀行強盗をして、逮捕されたのです。

彼の真面目さは、ただ「他人に気に入られるため」だったのです。職場の連中に対する憎しみが、愛情と言う仮面をかぶっていたのです。

彼の真面目さは、「自己実現」ではありません。「俺はこんなに苦労してるんだぞ」と言う、恩着せアピールだったんですね。

自分を受け入れられない人は、人に極端に迎合するか、極端に拒絶します。彼は必要以上に迎合してしまったんですね。

参考・・・「他人に気を使いすぎて、疲れる人の心理」、「つらさに耐える心理学」

自分を受け入れる・・②