神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

神経質逍遥(神経質礼賛ブログ)

何のとりえもない平凡で臆病者の神経質者が語る森田的生き方ブログです。

ご訪問ありがとうございます。
このブログは神経質症(対人恐怖、視線恐怖、不完全恐怖、強迫性障害など)に陥った一患者から見た森田療法について書いていくものです。まずは症状を克服した体験や実践の中での気づき、それから書籍やメディアから学んだこと、あるいは生活の中で気づいたこと、たまに全く関係ないこと(笑)などを、思うままに書かせていただいております。

森田療法とは、今から100年前、精神科医の森田正馬博士が創設した神経質症のための治療法です。大きな特徴は「不安」や「恐怖」を取り除こうとせず、不安を持ったままで、気になるままで、やるべきことをやっていこうとするところにあると思います。

このブログに来てくださる方は、心理学や心の病に詳しい方が多いと思いますが、もし森田療法について聞きたいことや疑問点があれば、遠慮なく下記までご連絡ください。またフリースペースに書いてある神経質者の例会についてのご質問、参加を希望される方は、ブックマークの「栃木懇談会HP」をご覧いただいたうえで、併せてご連絡願います。
管理人(柴@栃)の連絡先 wwgsd601@etude.ocn.ne.jp

栃木懇談会ホームページは、「懇談会のお知らせ」、「懇談会報告」はもちろん、「生きるヒント」や「いきいき人生塾」、「森田療法」、「神経症」の解説や、「森田正馬の言葉」など、様々なコンテンツを用意しております。これを読めば、きっとあなたも楽しみながら森田を身に着けることが出来ますよ。画面左下にあるブックマーク、「栃木懇談会HP」から入ってくださいね。

感情はそのままにしておけば自然に消失します。しかし感情の波が大きい時は、時間がかかる場合もあります。そんな時私たちは、不快な感情が消えるまで待てないで、何とか早くなくそうとして色々やりくりする傾向があります。特に「感情の法則」を知らない人は、そうなりやすいと思います。気持ちはわかりますが、やりくりするほどこじれてしまい、感情はますます消えなくなってしまいます。

 

そうなる原因を考えてみますと、神経症の人は何か嫌なことがあるとすぐに逃げてしまう癖があるんですね。逃避癖です。しかしそれだけではなく、「幸せになるためには不快感を消せば良い」、「感情は意志の力でどうにでもなる」、「それが出来ないのは努力が足りないせいだ」と言うような虫の良い、誤った認識に支配されているからでもあるんです。だから嫌な感情が起きるといの一番に消そうとするんですね。

 

こうして私たちは「不快感」や「不快な感情」を意志の力でなくそうとするのです。しかし現実にはそれは不可能です。ですから前もって「不快感」を感じるかもしれないと考えたとき、それを「回避」しようとするわけですね。「不快感」に向き合うことなく、味わう努力もせず、ひたすら逃げようとします。しかし現実は逃げれば逃げるほど苦しくなってくるのです。なぜなら逃げれば逃げるほどそれが気になってしまうからです。

 

こうして嫌な感情を早くなくそうとする誤った態度が、神経症になる下地を作っているのです。このような形で私たちは「不快感」にとらわれていくわけです。一度不快感にとらわれてしまいますと、そこから抜けるのは容易なことではありません。

では、どうすればよいのか?

詳しいことは法則3で述べますが、捉われ状態から抜けようとせず、逆に捉われ状態に入り込んで、捉われになりきることが必要になるんです。捉われになりきれば、すでに捉われを問題にしない人間になりますので、楽に解決できるんです。

 

参考および引用・・・「いかにして悩みを解決するか」