50代半ばという中途半端な年齢で

学校司書デビューしたわけだが

初年度から周りの方々に

「もう10年目ぐらいのベテランに見える」

と言われていた

 

公共図書館でのアルバイトも

司書資格を取得したのも

35年ほど前

この間、

世の中にはパソコンが出現

ネットも相まって

図書館環境は激変しているので

私は初心者とほぼ変わらないのだが

 

35年間、ほぼずっと

パソコンに関わり続けてきたので

もしかしたら大丈夫かも

という変な勘違いを

直前までやっていた

ICT支援員で身につけてしまっていた

 

蔵書管理や選書

貸し借りの管理など

事務的な部分は結構楽勝だったのだが

読み聞かせの依頼が来た時は参った

 

大勢の前で読み聞かせなんて

やった事がなかったし

私自身、子どもの頃から

読み聞かせの空気が苦手で

近くを通るのすら

避け続けていたほどなのだ

 

プロジェクタに映し出しての

初めての読み聞かせでは

科学読み物を淡々と読み

子どもたちは心底

つまらなさそうにしていて

申し訳ない気持ちでいっぱいになった

 

読み聞かせボランティアに

参加していたこともあるのに

読み聞かせのことを

何も理解できていなかったのだと痛感した

 

これではいけないと反省した私は

「子どもたちを本好きにする」

という目的を勝手に決め

学校にはない新しくて楽しい絵本を

毎週、遠くの図書館で借りてきては

読み聞かせをし続けた

 

先生方からは

「選書がいい」

と褒めていただき

(読むのは下手くそ)

子どもたちは笑顔を取り戻し

先を争ってカウンターに殺到した

 

子どもたちを制するほうは

かなりのベテランなので

どんとこい!

である