動物をよく飼う家庭だった

犬や猫、文鳥やインコ、熱帯魚

ハツカネズミやスズメ、ひよこも

いたことがある

 

私は基本、生き物の世話は苦手なので

飼いたがる妹と

その尻拭い的な母がメインだった

なかでも猫はリピート率が高く

沢山の子猫が生まれたこともあった

 

初代の猫、ミーヤンは

遠くから狙いすぎて

雀を取り逃してしまう

「犬君」のような猫だったが

 

2代目のゴゲは

頭の小さなシュッとした猫で

子猫たちの教育のために

半殺しにしたバッタ持ち込んで

大騒ぎになったことがある

 

じっと様子を見守っているかと思えば

バッタが逃げ出そうとすると

捕まえてそっと子猫の前に戻す

という教育だった

 

バッタにとっては

いたぶられているだけだし

飼い主たちからすれば

後始末を思うとげんなりなのだが

ちゃんと考えてやっているんだから

手出しはしないでよ!

という無言の圧を感じた

 

何匹かの犬を飼った後の

3代目の白猫、華誇(はなこ)は

名前の通り、気位が高く

人間を馬鹿にしている雰囲気があった

 

特に娘は盲愛していて

数年前に亡くなったのだが

今も時々、墓参りに行くらしい

 

華誇を飼いはじめてからは

外で見かける猫たちが気になりはじめ

家族間で

どこそこの猫が可愛かった

あの猫はまだ子猫っぽかったね

などという会話が増えた

 

そこでふと気づいたのだが

華誇以外の猫が皆

子猫に見えるのだ

 

もしかして華誇が大きい?

そういえば、猫用の首輪が窮屈だ

と娘

可愛い猫用の服を買ってきたら小さかった

と母

 

そして私は思わず

「化け猫!?」

と口に出してしまい

愛猫家の2人に非難されたのは

いうまでもない