~ 専門医がウソ・ホントを判定! ~
鏡を見るたびに成長する腹回りの脂肪。20代後半に差し掛かると、
そろそろ体型が気になる人も増えてくるだろう。
覚悟を決めて「ダイエットだ!」と意気込んではみたものの、
調べてみたらダイエットに関する諸説は様々……。
一体、どれが正しいの?
真偽のほどを明らかにするべく、医療ダイエットの専門外来、
渋谷DSクリニックの林博之院長に話を聞いた。
林先生には、それぞれ「ホント」「ウソ」「どちらともいえない」
で回答してもらった。
●「食べてすぐ寝ると太る」説 ⇒ 「ホント」
「体脂肪を分解して、
エネルギーを消費する役目は交感神経が担っています。
夜眠る前になると交感神経は落ち着き、
反対に体脂肪を増やして
エネルギーを溜め込む副交感神経が活発になるので、夕
食や夜食を食べてすぐに寝ると確実に太ります」とのこと。反対に、
昼間は交感神経が副交感神経より優位に働いているので、
しっかり食べても夜に比べて太りにくいという。
●「ビールを飲むと太る」説 ⇒ 「どちらともいえない」
「ビールには、食欲を増進させる
“N-メチルチラミン”という活性物質が含まれています。
またビールに限らず、アルコールはそれ自体が高カロリーですし、
飲酒によって脳が低血糖だと勘違いを起こし、食欲が増進されます。
『ビール=太る』ではなく、
『ビールなどのアルコールを飲むことで食欲が増し、
肥満につながる可能性がある』といったところでしょうか」
●「水をたくさん摂ると太る」説 ⇒ 「ウソ」
「水はカロリーがないので、水だけで太ることはありえません。
よく『水太り』という言葉を聞きますが、
あれは細胞の新陳代謝機能が低下して、
排出される水分が体内にとどまり、
一時的にむくんでいるだけです」
●「30歳を過ぎると痩せにくい」説 ⇒ 「ホント」
「加齢による基礎代謝量と筋力の低下で、
20代より30代の方が痩せにくいのは事実です。
基礎代謝は1日の総消費エネルギーの70%を占めているため、
ダイエットしたいなら基礎代謝を高めましょう」
●「太ると思って食べると本当に太る」説 ⇒ 「どちらともいえない」
「例えば、
ダイエット中の人が『これを食べたら太る』と思いながら食べると、
コルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。
これは、脂肪燃焼を助ける成長ホルモンの育成を妨害するので、
脂肪が体内に蓄積されやすくなります。
ただし、全員がそうではありません」
●「肥満遺伝子という遺伝子が存在する」説 ⇒ 「ホント」
「肥満遺伝子は本当に存在します。
実は日本人の多くは、なんらかの肥満遺伝子を持っているとされ、
肥満は生活習慣病だけでなく、遺伝的な要素も関与しているのです」
さて、あなたが疑問に思っていたダイエットのウソ・ホントは
解消されただろうか?
林先生の話によると、健康的な理想のボディをゲットするポイントは、
やっぱり規則正しい食生活と
基礎代謝を上げるための運動がキーとのこと。
「急がば回れ!」ダイエットに近道はなさそうである……。
(web R25 より)
「食べてすぐ寝ると太る」「ビールを飲むと太る」
「30歳を過ぎると痩せにくい」などなど。
巷にはダイエット諸説があふれていますが……先生!
ホントのことを教えてください!