中国では道教の〇〇派というのが非常に多いが、道教の各宗派は分派の過程が比較的はっきりとしており、ある程度伝承を追うことが可能なようだ。

 

武当山の道教宗派

道教内部の門派は煩雑で数が多い。中でも武当山は多くの名目で異なる門派を形成している。武当清微派、全真派、正一派、茅山派など。張三豊を始祖とする武当道派には、真武玄武門、自然派、三豊祖師自然派、三豊祖師日新派、日新派、三豊祖師蓬莱派、三豊派など他には伝説の玄帝を祀る榔梅派や、武当山の本流と称する正一派、清微派の支流に属するが、元代の道士である張守清が開いたとされる新武当派などがある。

 

 

分類

 

道教の教義について分類するなら、

五大類

積善派、經典派、符錄派、丹鼎派(金丹派)、占驗派

 

 

地域による分けると

十派

龍門派、嶗山派、隨山派、遇山派、華山派、

崳山派、老華山派、鶴山派、霍山派、武当派。

 

 

歴史上の道家を創始者に置く門派は

十二派

 

尹喜派(關  尹)、正陽派(鐘離漢)、

純陽派(呂洞賓)、海蟾派(劉  操)、

三豐派(張三豐)、薩祖派(薩守堅)、

紫陽派(張伯端)、伍柳派(伍沖虛、柳華陽)、

重陽派(王中孚)、少陽派(王玄甫)、

金山派(孫玄清)、閻祖派(閻希言)

 

 

道門による区別は

二十四派

混元派(太上老君)、南無派(譚處瑞)、清靜派(孫不二)、金輝派(齊本守)、

正乙派(張虛靜)、清微派(馬丹陽)、天仙派(呂純陽)、玄武派(真武大帝)、

凈明派(許旌陽)、雲陽派(張果老)、虛無派(李鐵拐)、雲鶴派(何仙姑)、

金丹派(曹國舅)、玉線派(樵陽真人)、靈寶派(周  祖)、太壹教(蕭抱珍)、

全真教(王重陽)、正壹教(張宗演)、真空派(鼓  祖)、鐵冠派(周  祖)、

日新派、 自然派(張三豊)、先天派、 廣慧派など。

 

道教が発展してきた歴史から見ると、

五大宗派あるいは四大教派という分類がある。

五大宗派

正壹宗(張道陵)、南宗(呂純陽)、

北宗(王重陽)、真大宗(張清誌)、

太壹宗(洞壹)

 

 

四大教派

天師道、全真道、靈寶道、清微道 

 

これだけでなく。

 

道教八派

道德、先天、靈寶、正壹、清微、凈明、玉堂、天心

 

なども存在する。

 

現在は、星の数ほどいる道士の半分は全真教で、そのほとんどが龍門派だ。

多くの道教門派が少数派で失伝の危機にさらされており、有名な道教の門派は前述の北方に伝わる全真教、南方の正一教(正乙教)が大きく、ほか茅山教、崂山教、武当教、閭山教、および香港、台湾に伝わっている民間の道教門派が散在して伝わっている。

 

北京の白雲観に保存されている「諸真宗派總簿」には、1010年~1911年溥儀の時代までの間に興亡した八十六宗派が記載されている。ある系譜では字輩を残すのみのものもある。過去に枝分かれした多くの門派は、後に全真、あるいは正一の一派に吸収されていったという。

絶対数が少ないこともあり、門派同士が源流や教義の矛盾などで意見を交わしたり衝突するような時期は既に過ぎてしまったようだ。