今日は平山郁夫シルクロード美術館とクラフト&アートのオラウータンさんたちの展覧会を観てお話をして、その後身延山へ。

 

1.平山郁夫といえば、日本画の大家のイメージがありますが、僕の中では、アメリカやヨーロッパに流失した日本絵画の修復や保存や、アフガニスタンの文化財保護や、アンコールワットの保護など、国際的に文化財や芸術の保護活動を国家的な規模でされたというイメージがあります。

たぶんこれだけ世界的な規模で行なった日本人は少なくとも今までにはいなかったし、これからもほとんど出てこないのではと思います。

ちょうど「崑崙の西から」という展覧会を開催していて拝見しました。中国13都市を巡回し150万人を動員したというのも、また、平山郁夫美術館ならではとそのスケール感に驚かされます。

 

2.で、ガンダーラ仏像と日本の仏像が隣り合わせに置いてあって、こんなにそばで比較したことがなかったのですが、

どう観てもガンダーラ仏像は生身の人間(今風に言えば、イケメン男子)がそこにいるという実在感があり、日本の仏像は仏性に化身している感があって、まるで違うものを見ているようでした。

ガンダーラ美術がギリシャ彫刻の大きな影響を受けていることを考えると、当たり前の人間としてのリアリズムなんですが、日本において、(あるいは、中国なのかその辺りはわかりませんが)人間から霊的な存在へと大きな変化を遂げたのだというのを実感しました。

 

3.その後、クラフト&アート集団のオラウータンさんたちの展覧会も拝見して、Mさんの工房にお邪魔をしました。(つい先日、Uさんのアトリエもお邪魔してお話をさせていただきました。)

展覧会では、手づくりの良さ。というか、言葉で言えば「軽妙」とか「洒脱」いうのが近いかと思いますが、重くならず、生活の身近にあるデザインの良さを感じました。

昔昔、八ヶ岳を臨むこの辺りに縄文人がたくさん住んでいて、縄文土器や土偶を作っていたことを考えると、場所と手作業というのが何かしっくりくるような気がしました。

 

帰り際に富士山の頭もチラリと見えて、おいでおいでしているようでした。

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