近藤浩一路記念南部美術館展示

 

「動物シリーズ」

「鶴」

鶴の絵を描いて欲しいと4年くらい前に頼まれて、やっと完成。

4年かかったというよりも、描こうと下図を作ってはやめ、下図を作ってはやめ。それを繰り返しながら、やっと、完成させたという感じです。

鶴といえば、古来から富士か鶴。というくらい繰り返し描かれてきたテーマですが、その鶴が描けませんでした。

動物園に行って、取材しても全くと言っていいほど、描きたい気力が湧きません。あまりに類型化しすぎているのか。

それで、やっと、鶴らしくない鶴。という感じで描きました。一応、テーマは月と太陽です。あとは、ご想像にお任せいたします。

 

 

「猿」

この作品も頼まれて描いたものですが、依頼されたその方は大学の自然科学系の先生だったので、まず月に行かんかなとする猿を描きました。また、その方は三味線とか小唄をやられるので、桜の花弁を持たせて。月桜の猿になりました。もしかしたら、人間になる瞬間の猿?

 

 

「梟」

多摩動物公園に梟を描きに行ったのは、夏の暑い日。

まず、梟の檻の前に到着して、汗を拭いながらごあいさつ。「ホー」

彼は、薄目を空け、僕の方を軽く一瞥しました。

もう一度「ホー」

しばし、こちらをみていましたが、そのうち見飽きたように

目を閉じて、首をぐるりと後ろに。

もう一度「ホー」

それっきり。

彼の眼差しを見ていると、檻に閉ざされているのは、あちら側かそれともこちら側か?

「ホーホー」

展示は11月23日まで

近藤浩一路記念南部美術館