DAP(XDP-20)でバランス接続 : 驚愕の失敗(しんだ...)→ 逆転の起死回生へ(死者蘇生)


DAPが欲しいなぁと思ってました。

ついでに希望は、、、


①バランス接続に興味があって

②ハイレゾにも興味が

③ストリーミングも受信できて

④画面はタッチパネルがいいなぁ

⑤でも値段は10000円かけたくないし

⑥国産メーカーがやっぱええなぁ


とオーディオファンなら激怒するような、アホな希望を次々と抱いて、探しました。


 そして見つけました。「えっ、、新品でお値段8500円?ホントかなぁ」と疑いながら買ったのが


● pioneer  XDP-20

● バランス接続 2.5mmφ

● 画面 タッチパネル

● ストリーミング 対応

● SDカードスロット 2基搭載

● Wi-Fi 、Bluetooth


わーい、こんなお手頃価格で買っちゃったよーー!!


 バランス接続でいきなり聞いた音は衝撃的だった。

その研ぎ澄まされた音色と、何といっても楽器各々がその立ち位置にいるからの様な臨場感。


「すごいよ!このパイオニアのDAP

左からボーカルの声、右からハモリの声が分かれて聞こえるよ!



■ 哀しみのシャングリラ


 しかし不思議な音色だ。ボーカルが左から聞こえるが、右からも僅かに聞こえるので違和感がない。

 ハモリは右耳からだが、左からも聞こえるので違和感がない。

 だが、バックコーラスに至っては両耳からちゃんと聞こえる。つまり三方から囲まれてる感じだ。


 相方もその音質には普段驚かないのに、一瞬にして凄いと唸る。

 それは常日頃、SONY贔屓の彼にとっての不覚この上ない唸りだったであろう。


しかし相方が呟く。

「やっぱり左からしかボーカルの声が聞こえないのはおかしい」


 俺は意気揚々としていた気分から一転、不良品を買わされたという想いから、


「ええねん、ボーカルじゃなくて、ハモリを覚えられるからこのままでええねん!」

と訳のわからないことを宣わり、自身を納得させようとする。


 そんなシュンとなった俺を見かねた相方が、何とかDAPを使えるようにしようと決起する。

 そして彼は後に、それを見事に成し遂げることとなる。。。


■ ラビリンス〜魔王の迷宮


真ん中から聞こえるのが本来の音だとして、さて問題の箇所はどこなのか?


● イヤホン?

● 2.5mmへの変換プラグ?

● Pioneer DAP 本体?


①「もしかしてプラグの接触が悪いのか、、」


 3.5mmイヤホンから2.5mmイヤホンへの変換プラ グをもう一個買って試しても結果は同じ。

 → 変換プラグは問題ないのだろう。


② 「イヤホンが悪いのか?」


 さらに同じパイオニア製のイヤホンを購入し、繋いでみてもやはり左ボーカルである。つまり、、

 → イヤホンも問題ないのだろう。


③ 「アキバの音響専門ショップへ」


 行って状態を話すと、「プラグをちゃんと奥まで差し込めているか?」と言われ検査も含め修理に出そうとしたが、直前で断念。


④ 「保証書」確認


 つまりもう本体に問題があるとしか考えられず、保証書を確認する。しかし、、

 → 保証期間は一ヶ月。とっくに過ぎている。

  しかも有償でもこの機種はやってくれそうにない。

 やっぱ安いから不良品だったのかなぁと諦めの俺に相方は、

「曲がりなりにもパイオニア。本体に問題はなく、プラグの接触に問題あると仮定して、、、イヤホンとプラグを直付けしてみよう」

と提案される。


 かくして俺のバランス対応イヤホン(ダイナミックとのバランスドアーマチュアのハイブリッド型)のコードは分解され、プラグに直付けされることになる。ハンダゴテを使って。


■ 死者蘇生

 

以下は行った作業手順です。

① 使用するのは、ハンダで配線を固定するタイプのプラグ(自作用)を購入する。

 下記は購入の一例です。






お 
② イヤホンのコードの末端部分の銅線を剥き出しにすると、2極づつ計4本(L+、L-、R+、R-)現れる。

③ 次にプラグ本体を開くと、3分割されてる帯域があり、最後の一本はケツ部分に当たることを確認して

      

④ イヤホンの4本線をそれぞれ対応する極にハンダ付けする。

                   以上


■ 真実は一つ

 結論的に、この現象は2.5mmへの変換プラグが原因だった模様。こうなった要因は?


① 2.5mm、4極というだけでプラグ購入したが、それはバランス対応した変換プラグではなかったことと、統一された規格があるわけではないので、各社自由に4極を使用しているようだ。(例えばマイクとか)


② 別のプラグを購入して、まさか同じ現象が再現されると思わなかった。あまりに安い価格は考えものである。


 無事?両耳からボーカルの声が聞こえるようになった俺のイヤホン。

 面白い聞こえ方をしていただけに、普通のいい音になったDAPになぜか物足りなさを感じながら。

 そんな俺を横目で見ながら、相方はまた宣う。


「ボーカルとコーラスが分かれて聞こえるDAPなんて、それはそれで貴重だったかもな」


俺は思わず呟いた。「、、、なら最初からおかしいなんて言うなよ!w」