こんにちは、ワイン向上委員会の彩です。

ちょうど今月、ニュージーランドワインにおいて、悲しい事件が起きてしまったので考察記事をあげたいと思います。

事はニュージーランド ワイラパの老舗サザン・バンダリーが8月にブドウ品種、産地等を偽ってワインを販売したとしてニュージーランド当局から告発されたことを発端とします。

これに対してワイナリーは告発を事実と認めました。

告発内容としてはマルボロ産を謳っていたワインにワイラパ産の葡萄が規定である15%を超えて入っていたという内容です。

全てのワインが対象ではなく、また故意的なものではなく人為的なミスから起こってしまったものとの報告をしています。
詳しくは以下URLより

皆さんはこの問題をどの様に捉えますか?

ワイナリーは故意的ではなく、また発覚後の対応も非常に真摯な印象を受けます。

私から見れば可哀想だなと思います。

しかしながら、ニュージーランドの他の生産者は当然ながらその様には考えていないみたいです。
「ニュージーランドワインで不正が行われた」というイメージがどうしても先行するからだそうです。

すでにいくつかのニュージーランドの他のワイナリーからコメントをもらいましたが、どこも同じ様な憤りに似た感情を漏らしていました。

ニュージーランドワインの公的な団体であるNZワイングローワーズも本件に関する公式声明を以下の様に出しています。
{D29FD3C5-DD76-44EF-80FB-F0EC52C0D4FE}
内容としては、
本件はあくまでもラベル偽造、記録改ざんの問題であり安全・健康被害の心配は一切ない

NZワインは近年、とても高い品質基準とそれを保証する管理制度がある。たった一軒のワイナリーの不正によって、これまで築き上げてきた信頼を失う訳にはいかない

という内容になっており、やはり困惑と憤りが匂います。

NZワイングロワーズは最近特に、世界のソムリエをNZに奨学生として招致するなど、非常に精力的にニュージーランドワインの向上に努めています。そんな中でのこの事件なので落胆は隠せないのでしょう。

私自身サザンバンダリーのワインは非常に華やかで、リーズナブルで好きなワインの1つです。

ワイン造りに丁寧に向き合っているのもよく分かります。

しかしながら、ニュージーランドの他生産者やニュージーランドワインそのものへの影響を考えると、サザンバンダリーワインズの行った事はミスとは言え、罪は重いと言わざるを得ません。と、私は思ってしまいます。

今まで築き上げてきたものが、一瞬で消え去ってしまうかもしれない不正やミス…本当に怖いです…

私達にも無関係な話ではないので、明日は我が身と思いながら気を付けていきたいと思います。

皆さんのご意見も是非お聞かせ下さい!!

ワイン向上委員会 彩