
深夜の告白(1944年)
監督 ビリー・ワイルダー
出演 フレッド・マクマレー
バーバラ・スタンウィック
エドワード・G・ロビンソン
**深夜、パシフィック保険会社に乗り付けた車から一人の男が降りて来た。男は保険会社の社員のネス。ネスは自分のデスクへ向かうと、テープレコーダーに同僚のキーズに宛てたある告白を始めた**

ワイルダーの30代の頃の秀作サスペンス。ケインの原作をチャンドラーと共同で脚色だが主人公もハードボイルドな人物で、独白&回想の形式の作りになっていることもありかなり地味でドライな空間。主演の二人がクールな役柄のわりにはとても良くしゃべる。主人公の二人は犯罪に手を染め、次第に追いつめられ、結局は仲違いをしていく敗者だが、二人の会話はどこか気障であり、お洒落でもある。共犯者との愛は偽りでしかなかったことが明かされた後に、追いつめた同僚とは真の友情で繋がっていたというラストもなぜか心地よい。幸は薄いが明るい女性を演じる印象のスタンウィックの悪女役も良く、夫が殺害されている横ですまし顔でハンドルを握っている表情などはやはりいつもとは違う姿であった。個性の強いロビンソンの達者な演技はこの作品でも素晴らしく、マクマレーも作品にとけ込む良い演技だった。