コーカサスの虜 | ウズブロイェニエのブログ

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コーカサスの虜(1996年)

監督 セルゲイ・ボドロフ
出演 オレグ・メンシュコフ
   セルゲイ・ボドロフJr
   スザンナ・マフラリエワ

**徴兵検査を健康体で無事パスしたワーニャはいきなり前線へ送り込まれた。戦争に対しての知識に乏しかった彼は敵の奇襲攻撃を受けた際に准将サーシャとともにチェチェン軍の捕虜としてとらわれの身になってしまう。二人の身柄を受け取ったチェチェン人アブドゥルはロシア軍にとらわれた息子との交換することを考えていた。**


あまりにも絶望的な終わり方。原作はトルストイの短編か何かっだったとらしいがホドロフ監督が見事に90年台のチェチェン紛争へ置き換えた秀作。物語自体は、捕虜となったロシア人兵士の青年が身柄を拘束したチェチェン人の一家との交流らしきものを通して、次第に民族の壁を超えて心を通わせていく姿を描いたベタな話だが、そんな誰しもが持っているであろう人間の優しさやらを見事に叩き潰される。
本来、こういった戦争や紛争地帯で起こっているであろう悲劇は数えられないくらいあり、歴史上ほんの些細な小さな、小さな出来事なのだろう。人類の光と影を改めて見せつけられた気がした。芸達者なOメンシュコフの演技もさすがだが、監督の実の息子ボドロフJrの素朴な感じも良かった。監督の演出も素晴らしかったが、発電機だかの故障のため撮影を自然光に頼った映像が逆にコーカサスの風景を引き立たせてくれたように思えた。この映画で描かれているような素朴で美しいコーカサスをいつか旅してみたい。その時はこういった悲劇が遠い過去の話であってもらいたい。