サマディー城

 

サマディー王:おふたりとも よくぞ戻られました。
勇者の星が いきなり砕け散ったので
心配していたのですが 無事で なにより。
ファーリスから 話は聞いておりますぞ。
星が落ちて もうダメだという時に
救世主が現れ あの星を斬ったそうですな。

ロウ:救世主かどうかは わからんが……
まあ それは いいのじゃ。
それより おぬしに聞きたいことがある。
わしが見たところ 星をおおう結界には
ニズゼルファ……そう刻まれておった。
この言葉に 何か 心当たりはないか?

サマディー王:……ニズ……ゼルファ?
うーん……聞き覚えがありませんな。

ロウ:空に浮かぶ 勇者の星に刻まれた この言葉。
きっと 深い意味が あるはずなのじゃが……。

ロウ:仕方がない。わしらには 魔王を倒すという
大事な使命が 残っておる。先を急ぐとするか。

サマディー王:ロウ殿 魔王退治の旅 私たちも
微力ながら 応援いたしますぞ。

ファーリス:もし こまったことがあれば なんでも
言ってくれよ。今度こそ ボクが
主人公さんのチカラになるからさ!

ロウ:ああ いかんいかん。忘れておった。
ローシュさまが持っていた ハンマーについて
サマディー王に たずねてみるとしよう。

サマディー王:おや 主人公とロウ殿。
わしに 何か ご用ですか?

ロウ:サマディー王よ ばくぜんとした話で
申し訳ないのじゃが この国にある
巨大なハンマーについて 心当たりはないか?
魔王を倒すために どうしても必要なのだ。
神話の時代 サマディーにあったことは
わかっておるのじゃが…………

サマディー王:ハンマー……ハンマー……
おお もしや 王家に伝わる
ガイアのハンマーのことか!
ファーリスよ! 宝物庫にある
ガイアのハンマーを持ってくるのじゃ!


ロウ:おおっ これじゃ!
これこそ 大樹の記憶の中で見た
ローシュさまが 持っていたハンマー!

ファーリス:父上……いいんですか?
これって 来年のファーリス杯のために
行商人に売る予定だったハンマーじゃ……

サマディー王:バッ バカもん! 黙っておれ!
……コホンッ! 主人公よ
ガイアのハンマーは 父祖の時代から
サマディー王国に伝わる 貴重な宝物だ。
しかし 今や 魔王を倒せる者は
勇者である お前しかおらん。
もし 必要ならば よろこんで渡そう。

主人公は
ガイアのハンマーを 手に入れた!


ファーリス:伝承によると そのハンマーには
大地の精霊のチカラが 宿っているそうだ。
それでたたけば どんなに かたい金属でも
鍛えあげられるって話さ。
それじゃ 皆さん
魔王退治の旅 がんばってくださいね。
いい報告 期待してますよ!
 


 

ホムラの里・ヤヤクの社


男性:ヤヤクさま……化け物に 襲われた神官は
いまだに おびえ 寝こんでおります。
よほど こわい思いをしたのでしょう。
あの 化け物が いる限り
いつまでも 儀式が できませぬ……。

ヤヤク:化け物ごときに 尻尾を巻いて
逃げてきおって この たわけがっ!

ヤヤク:くそっ……! ケガさえ なければ
化け物なぞ この手で成敗してやるのにっ……!
一刻も 早く あの儀式をやらねば……!

シルビア:ものすごい 剣幕ね……。
何か あったのかしら?

ヤヤク:ん……客人か? すまない。
見苦しいところを見せてしまったね。

ヤヤク:見たところ ずいぶん ウデが立つようだ。
名は……そうか 主人公というのか。
すこし 私の話を聞いてくれぬか?
この里には 火の神をたたえるため
ヒノノギ火山で ある儀式をする風習がある。
里を守るには 絶対に欠かせぬ儀式なのだ。
先日 その儀式をするために
ヒノノギ火山に 神官を送ったんだが……。
その道中で 突然 化け物に襲われてね、
逃げ帰ってきた 神官の話では
化け物のヤツは するどい牙とツメを持ち
おぞましい姿をしていたという。

ヤヤク:本来なら 私が成敗してやりたいところだが
この地に巣食う 火竜を倒した時に
ケガをしてね。今は 歩くので精一杯さ……。
旅の者に頼むのは 気が引けるが……。
主人公よ。
里のため 化け物を退治してくれぬか。

ヤヤク:おお 引き受けてくれるか。
礼を言うぞ 主人公!
まずは 化け物が出没した 西どなりにある
ヒノノギ火山の 山道を調べてみてくれ。
頼んだぞ 主人公よ。
火の神よ…この者たちに
聖なる炎の加護を与えたまえ……!
 


 

ヒノノギ火山

 


魔物:立ち去れ……。
立ちされぇ~……。
立ち去るのだぁーーーーーーッ!!

グレイグ:出たな 化け物め!
このグレイグが 成敗してくれる!

魔物:わっ…我は 火の神の化身なるぞ!
その はらわた 八つ裂きにされたくなくば
早々に 引き返せぇぇぇぇ!

シルビア:里の人をイジメる 悪い魔物ちゃんは
アタシたちが こらしめてあげるわ!
さあ 覚悟しなさい!

シルビア:な なに……?
いったい どうしたのかしら……?

魔物:……にいちゃん。このひとたち
ぜんぜん にげないよ。どうしよう?
ばかっ しゃべっちゃダメだろ!
こわがって 逃げてくるように
ちゃんと 化け物に なりきるんだよっ!!
うわあっ……!

テバ:いてて……ばかっ! サキの せいだぞ!
この人たちに見つかったじゃないか!

サキ:ちがうもん! テバにいちゃんが
ちゃんと サキのこと
ささえてくれないからだもん!

シルビア:あら ビックリ! コワ~い化け物が
こんな カワイイ子たちだったなんて!

グレイグ:オマエたちは 里の者は……?
なにゆえ 化け物のフリなどしていたんだ!?

テバ:だって……だって!
おいらたち ヤヤクさまに
儀式をやらせるワケに いかないんだよ!

サキ:あのね あのねっ。
ぎしきをね とめないとねっ。
たいへんなコトに なるんだよ!

ロウ:……何か ワケが あるようじゃな。
主人公よ。ひとまず
この子たちの話を 聞いてみんか?

テバ:えっ あんちゃんたち
オイラたちの話を聞いてくれるのかい!?

サキ:ねえ にいちゃん。
主人公さんたちなら
サキたちの おてつだいしてくれるかも……。

テバ:そうだな……あんちゃんたちなら
ウデっぷしも強そうだし
一緒に来てくれたら 心強いや!

テバ:この先に おいらたちの秘密基地があるんだ。
くわしいことは そこで話すよ。
先に行ってるから 絶対に来てね!

サキ:きてね~!