レースの時に、ピッチが上がらない。
ピッチは上がるけど、速く泳げない。

この両者の相談をよく受けます。

永遠のテーマですよね。

僕も周りにピッチの神がたくさんいます。
現役スイマーですと古賀さん、櫻井
マスターズだと金子兄さん。
↑全員バックで1st0.90に近いタイムです。

私は1st 1.10〜1.18
かなり遅いです。
※50m 背泳ぎでの比較


この差がどれくらいあるかというと。

0.2秒の差は背泳ぎ50mで40かきを前提とすると
0.2×40=8秒

全体でいうとこんなに変わります。
仮に1stで進む距離が同じならとんでもないことになります。

〈注意〉
実際には、浮き上がって泳ぐ距離やストローク回数が全く同じではないので、比較が難しいところです。選手権のデータの見方が難しいのもそこにあります。


神の3名の隣で泳いだことがありますが、
千手観音のように手が回ってくるのが見えます。
合わせて泳ぐようにして、失敗したことは何度もあります。

そこで、今回はピッチをあげるイメージとコツを少しだけかきたいとおもいます。

ピッチについて、いつも指導の際に言うイメージがあります。

ゆっくりでできることを速くすること

当たり前じゃんって思うと思います。
ただ、これが本当に大切。

もっと的確にいうと

ゆっくりでできることをほぼそのまま速くすること

スカッスカでピッチあげることに意味はないと言うことです。
また、姿勢が崩れてまでピッチをあげることに意味がありません。

前提
ゆっくり泳いでる泳ぎをそのまま縮小する
・水をしっかりつかむ
・姿勢が変わらない


イメージはHUNTER×HUNTERに出てくる
ネテロ会長の正拳突き

わからない方に...
漫画の登場人物であるネテロは武術に限界を感じたとき

悩みに悩んだ結果、ネテロは己を育ててくれた武術への感謝にたどり着き、「一日一万回 感謝の正拳突き」をしたそう。「気を整える・拝む・祈る・突く」の一連の流れを毎日1万回繰り返すというもの。

最初は1回あたり5〜6秒をかかり、全て終わるまでに18時間かかったらしいのですが

ひたすら繰り返すうちに動作は速度が上がり、最終的には1万回を1時間でこなせるまでになる。

そこまで速いと音を置き去りにしたパンチになったとか笑



 

ネテロの正拳突きのすごさっていうのは、

現実的に考えると1突き0.36秒以内で

プロボクサーのジャブの35倍笑

と言う話です。


水泳の方に戻します。

質をできる限り変えずに速く動かすを前提にした技術には意味があるとおもいます。

櫻井くんも、いかにピッチをあげるか。
しか考えてない。とか言ってますが
ピッチあげても安定して、
かみあう泳ぎができるという前提があるからです。
まずはその段階にいくことだと思います。
私もまだまだですが...

ネテロ会長も突くだけにするって考えならもっと速くできたはずです。
ですが、それでは上達の道はない。
と考えたはずです。

特にジュニアスイマーにはそのように考えて欲しいところです。
スカスカかいて、ピッチだけをあげてベストを出すのについては先が見えてます。
徐々に重たくしていくか。
最初から重たくして、ピッチをあげるか。
そこは個々のタイプによって違いますが、
スカスカしながら速く動かすことに未来はないと思います。
これはどの種目にも共通ですし、
ストローク数が少ない種目になればなるほど、このピッチをあげる方法論が当てはまるはずです。

つまり、平泳ぎやバタフライのことです。


コツについて言えば、

短縮していい動作はどこか?
→不要な部分
進んでいる動作は何か?
→主要部分
姿勢はどのように安定させているのか?
→姿勢 抵抗との関係


この点について考えてみましょう!