作業場という意味もあるworkshop  ボビンレース教室workshop bobbinの作品を紹介します

『ボビンレースをきれいに織るには』

・・・残念ながら、「ボビンレースに王道はない」というのが私の実感です。
丁寧に時間をかけて織ることが大事、と思うのです。

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このレースはmichiyoさんが織ってくださいました。

教室では、フランダースレースの練習の初期にこれを皆さん織ってもらうのですが、
今まで織ってもらった中で一番きれいなのがこのレース。
実はこれデザインしたときには、シンプルな練習パターンと思っていたのですが、
簡単そうに見えて実はクセモノなんです。

まず、私のように飽き性の人間には1周繰り返すことが困難。
その結果がこちら
また、円のパターンの常として、内側はピンの間隔が狭くて、外に行くほど広くなります。
どうしても外側のボールの連なり部分をきれいに糸で埋めていくのが難しく小さく縮みがちです。
そして中の小花の部分も、お花らしい丸みを出すのに皆さん苦労されています。

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どうやったらこんなにきれいに織れるのか製作者のmichiyoさんに聞いてみましたが、
特別なことをしているのではないそう。
ボビン歴は長い方なので、織ろうと思えば早く織ることも出来るのでしょうが、
普段から時間をかけてじっくりと丁寧に織られています。

フランダースのデザインは、ギンプのラインがモチーフの輪郭となります。
なので、テクニカルドローイングでの、ギンプのラインが
作者のイメージする出来上がりの理想のラインといえます。
でも、慣れていないと、どうしてもギンプが内側へ内側へと入ってしまって、
モチーフが小さく縮みがちです。
でもこのレースは私の思うとおりのギンプのラインで出来上がってて感激しました。
自分で織るよりも完璧な出来上がり。

他のメンバーも自分が実際に苦労してきたパターンなので、
この美しい出来上がりには、感心しきりでした。
私は思うのですが、上手な人のレースと自分自身のものを比べてみることは
ガッカリすることもあるでしょうが、絶対に必要なことです。


以前試作のために作ったレースがひょっこりと出てきました。
単純なレースだけれど、この内側にファンが来ている感じ好きなんです。
遊んで中に文字を入れてみるとちょっといい感じ・・・と思うのですが・・・。
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