此処彼処    川上弘美


犬のしっぽを撫でながら    小川洋子


予約していた、気に入りの女性作家のエッセイが2冊同時に図書館の予約の順番が回ってきました。
川上弘美さんのは、あの『センセイの鞄』で知って以来何か新しく出るたびに読んでて、どれも好きなんだけど、『センセイの鞄』以前のものはなぜかそんなに好きではない。作風っていうのか、やっぱり変わるのかな。この人の感覚別に自分と共通するものでないし、わかるわかるその気持ちっていうわけではないのだけれど、なぜか好き。
小川洋子さんのも以前から図書館で見かけては借りて読んでて、それなりに好きだったんだけど、『博士の愛した数式』は読んでびっくりした。それまでとは違った感じがして(ずっと暖かい感じ)作家って、どこかで1段違う段階に進むものなんだなって、その時、そう思いました。
で、この人のエッセイも読売新聞に連載されてて、楽しみに読んでたんです。特に私が好きなペットに関するエッセイだったから。そこで、ほっほっ~と思ったのが、飼い犬のラブラドールの飼い主に対する呼びかけ方。例えば「奥さん、早く散歩に連れてって」って具合。
もちろん、これって、飼い主が言葉にならないペットの言葉を自分の心の中で代弁してるんだけど、これが、お母さん、とかご主人様とかだったらな~んだ、って思う。そうか、小川さんは「奥さん」なのか~。
うちのネコは私のこと「みかさん」って呼ぶよ。って、もちろん、私が心の中で、ネコのニャゴニャゴを翻訳してるんだけど。例えば、「みかさん、ぼく、カリカリでなくてもう少しおいしいものを食べたいですぅ~」ってな感じ。不思議にネコって文句言ってるときはわかるんだよね。あっ、こいつ今なんかすごく文句言ってるって。大抵はゴハンに対する文句なんですけどね。って、話がそれてしまいました。