優しい布箱づくり    広岡ちはる

簡単に作れるように展開図形式で、切込みを入れて箱に組み立てて布を貼るっていう本です。
より簡単に作れるっていうところがポイントだろうけれど、正直に言って、あまり魅力を感じない。
手作りって言うと既製品や量産品にない凝ったつくりが本来魅力なんだと思うけれど、この本に漂うのは・・・。
手元に持ってる広岡ちはるさんの本、「暮らしの中の布箱づくり」「フレンチスタイルの布箱」と比べると一目瞭然。
改めてみると一番素敵なのはなんといっても「フレンチスタイルの布箱」。これは茅木真知子さんがフランスで集めていた布箱とそれを元にやはり長年集めていたお気に入りの布で作った布箱。この布箱の製作を広岡ちはるさんが担当していらっしゃる本です。
この本を最初に見たとき、布あわせがすごく素敵で、箱自体の作りもすごくしっかりしていて凝っていて感心したものですけれど、つくり方は書いてあっても自分でつくるのは難しそうとあきらめてました。やがて次に出た「暮らしの中の布箱づくり」はその点適度に作りやすくアレンジされていて、これなら私もつくれると、私にとっては布箱づくりの教科書みたいなものでした。
でも、今回のこの本はきっと歓迎する人も多いのだろうけれど、私はなんだかガッカリしました。