きみの友だち 重松清
不覚にも最後のほうで涙がこぼれてしまった。泣かせの重松清か?
最近よくある連作短編(?)って言うのかな。1つ1つは独立したお話なんだけれど、登場人物が各作品シンクロしてくると言う形式です。
この本はタイトルが示しているように子供たちの学校での友だち関係がテーマなんだけど、もちろんそこには、イジメ、仲間はずれ、友情いろいろあって、その中での子供たちの駆け引き、心情なんか読んでて息苦しくなるほど。今の子供たちの世界は私のころに比べてずっと違ってきてるんだと、そう思う。そしてこの作者は子供たちのこういった心情をよくこんなにリアルに描けるな、とそんなところにも感心してしまう。お気に入りの作家かというと、そうではないな、と思う気持ちがあるけれど。でもこれからも目につくたびに読んでしまうだろうと思う、この人の本。