ふと思い出した
母のひとこと、

そこから
この本を探し始めた



母が亡くなったから思い出し、
母がいなくなったから
読みたくなったこの本
皮肉ですね


残念ながら
読後の感想を母と共有することは
永遠にない

そう思うと
寂しくなるので
あまり考えないとしよう






「夾竹桃の花咲けば」は
すでに絶版になっていて
行きつけの図書館の蔵書には無く、
近隣の図書館から取り寄せてくれた上で
貸し出されている








昭和ぽい



戦前戦後の
娯楽の少ない貧しい時代に刊行されていた
少女雑誌の復刻版として
登場した本のようです


折り目正しい、
と表現するのがふさわしい
少女小説なら正統派と言うべきかな






  歌まである❤️
しかも、サトウハチロー

 
かつて
多くの文学少女たちに
愛読されていた少女小説




時代を感じる挿し絵








あらすじは、



双子として仲良く育った二人の少女
夾竹桃はこの家の庭に咲いていた
その妹照子がある日、
貰いっ子だったと分かり
生みの親の元へと返されます

少女小説 あるある






10年ぶりに再会した照子の父親は
たいへんな財産家で
照子は広大なお屋敷のお嬢様として
使用人に囲まれ暮らし始める

少女小説とってもあるある







しかし、生みの母はすでに亡く、
新しい継母が迎えられ
照子は厳しい継母に育てられる事になる

少女大好物






そんなある日
事業に失敗した父は継母と照子を残して
アメリカへ渡り、
照子と母との極貧生活が始まる

少女ハマるハマる







母が、「泣けた。😢」
と言ったその場面はどこだろう?

そして私は、
どこで泣くのだろう?

まだ泣けないよね、と思いつつ
その涙のシーンを楽しみに読み進むと、











ついに来ました❗






二人の暮らしは困窮を極め
その日の食事にも事欠くようになる

たった一個の玉子を手に入れ
作った玉子焼きを
照子の弁当にだけ入れ、
継母は白飯だけの弁当を食べていた

それに、照子が気づいた時、
継母の本物の愛を理解し
涙が溢れ、継母に感謝する┅

少女小説、安定の着地!








ちょっと泣けたけど、
それほどでもないよ、お母さん

と、
正直に感想を述べたら
母はなんと言うかな(笑)




少女時代に読んだ同じ本を、
還暦過ぎたあなたの娘が
やっと読了したよ🎶


どうしたものか、
あなたの娘は案外
けろっとしていたよ