物書き見習いのブログ練習帳

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 ちょっとしたメモです。

 

「CRM」

 クルー・リソース・マネジメント(Crew Resource Management)の略。かつてはコックピット・リソース・マネジメント(Cockpit Resource Management)と呼ばれていた。

 今もそうですが、かつては機長に特別な敬意が払われ、結果的に機長が誤った判断や操縦をしても周りの乗務員がそれを指摘できなく、結果的に墜落に至る事例がいくつもありました。それを防ぐために、乗務員間の垣根を取っ払い、意見が活発に取り交わされる状態を作り出すような手法が作られました。

 飛行中の航空機は人も物も限られている状態で、何か起きたら対応しなければならない。これができているチームとできてないチームでは雰囲気すら違う。当然、これができているチームは生存率が高く、損害も少ない。極端な場合は後の事故の指標や手本になる。

 

「ブラックボックス」と「ATC」

 ブラックボックスはフライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーの総称。コメット号連続墜落事故がきっかけでできた飛行機の記録装置。

 最初は黒く四角い箱に収められていたため、ブラックボックスといわれている。現在は30日間の発信装置付きのオレンジ色の箱(球体や円筒型の箱の場合がある。)に入っている。

 最初はフライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーが一体になっていたが、現在は二つに分かれている。

 箱の表面には航空機メーカーの国の言葉で「開封厳禁!」と書かれている。

 フライトデータレコーダーは事故直前までの飛行状況、コックピットボイスレコーダーは事故直前前までの操縦室内の会話を記録する。コックピットボイスレコーダーは誰の発言かは基本的にはわかるようになっているが、わからない場合もある。

 その場合は亡くなったパイロットと親しい人に事故調の人が頼んで聞いてもらい、判定してもらう。ただ、この判定役がパイロットの場合、大体の人はパイロットをやめるので(親しい人の死の瞬間を聞くため。友人のパイロットが起こした事故を担当することになり、友人の最期を聞く調査官もいた。)、引き受けてもらう時もくどいぐらい確認を取るらしい。

 データの取り扱いは各国の法律の関係で扱いが国によって異なる。日本とアメリカは、音声データは非公開で、言葉を文字に起こしたものが公開される。フランス、カナダは完全非公開。

 ちなみに、必ず事故直前までのデータがあるというわけではなく、火事などが原因で回線がつぶれて記録が途中で止まっていたり、墜落した地域の住民が高値で売れるからと持ち去ったりする場合などがある。

 開発者の父親はコメット号連続墜落事故時に亡くなり、それが開発のきっかけになった。天寿を全うした彼の棺はオレンジ色で「ブラックボックス開発者が眠る。開けるな!」と書かれているらしい。車版のフライトデータレコーダーがイベントデータレコーダーである。

 ATCはパイロットと管制官の無線通信の音声記録。ブラックボックスが見つかるまではこれで調査が行われる。

 ちなみに、一般的な短波無線を空港で使用したら一般人も聞くことが可能。

 ただ、日本の法律では「聞くだけ」なら法律に触れないらしい。コックピットボイスレコーダーと違い、マスコミに一部が公開されることもあり、ネットで聞けるのは大体これ。コックピットボイスレコーダーが事故の途中で切れている場合、こちらが重要な手掛かりになる。

 

「DC―10」

 ダグラスエアクラフト製造。

 通称「デイリークラッシュ」、「デスクルーザー」、「空飛ぶ棺桶」など。

 旅客機としてはガチの欠陥機で貨物ドア(一部の貨物も道連れ)を落とすわ、油圧を全部テイクアウトするわの超やばいやつ。

 ただ、貨物機だけはなぜか逆に超頑丈で長寿機が多い。ハイジャックされかかった貨物便では空軍出身の副操縦士がハイジャック犯を封じるために戦闘機も真っ青なアクロバット飛行をやり、それに耐えた。(普通の民間機は空中分解する。)

 なお、操作性は素直で挙動の予測が(つぶれなければ)簡単で、その点だけはパイロットたちに愛されていたらしい。

 

「離陸決定速度について」

 飛行機の離陸時の速度は3段階に分かれ、事前にすべて算出している。乗客の人数、荷物の重さ、風速、滑走路の状況などにより異なるので、毎回算出しなおす。

 第一段階はV1。この速度に到達すると何が起きても離陸しなければならない。たとえ、パイロットが自殺志願者であっても、テロリストの爆弾が仕掛けられていたことが発覚しただろうが、機体がDC-10だろうが、そのDC-10の落とし物を踏もうが離陸しなければならない。この速度に到達したら、どういう手段を使って止まろうとしても滑走路から飛び出してしまう。

 第二段階はVL。ローテートと呼ばれる。実際に離陸するときの速度である。

 最終段階はV2。機体が大地から離れ、大空に上昇していく速度である。だいたいこの速度はある程度余裕をもって算出される。