原題:the Jane Austen book club
監督:ロビン・スウィコード

7回結婚した孤独な女バーナテッド、夫に浮気され離婚したシルビア、その娘でレズビアンのアレグラ、恋愛はフィクションじみていると語る愛犬家ジョスリン、ヒッピーに育てられたまじめなフランス語教師プルーディ。

イライラする、落ち込む、悲しい、寂しい・・・。人生のマイナスな感情を抱えた女性たちが始めた「読書会」。取り扱うのは、「プライドと偏見」などで知られるイギリスの作家、「ジェイン・オースティン」の本。

そこに巻き込まれたSF好きの青年グリッグや、シルビアと離婚しても夫であろうとするダニエル、「完璧なネアンデルタール人」プルーディーの夫、ディーン。

オースティンの全7冊の作品、月に一度の読書回。その7ヶ月の間に起こる、彼、彼女たちの変化を描いた静かな名作。



生きていると、どこかで糸が絡まったような、真っ白かったものが汚れてしまったような、どこかがほつれて中身が飛び出してしまったようなそんな感覚に陥ることがある。

そして、その歪みが、いつも心のどこかに引っかかっていて、時々うずきだす。

この登場人物は、みんなそんなゆがみを抱えている。人間に求めるべきものを犬に求めてしまう人。高校生時代のコンプレックスから抜けられない人、孤独の紛らわし方がうまい人。

月に一度、ジェイン・オースティンの本を読めば、自分と向き合わずにはいられない。

「自分じゃない自分を求めて」しまう大人たちが、自分自身を「説得」し、受け入れるまでのストーリー。この映画は、そこを描いているんじゃないかな。きっと。

この映画を見た後なら、人と向き合うことを避けていた自分も、めそめそ泣いていた日々も、恋人の裏切りも、終わらない高校生も、受け入れることができそうな、そんなあたたかい気持ちになれる。何度も繰り返し見たくなるような、そんな映画。