「ちくしょう、あいつなんでやらないんだ」
「少しは考えて動け!このタコ!」
「あのグズ!こんな簡単なことがなんで出来ないんだ!」
部下がいるのなら、
こんなことを考えた事があるはずです。
…
新商品のプレゼンテーションは
3日後に迫っている。
自分のデスクでイライラしながら
仕事をこなす。
担当の部下は何も言ってこない。
何をやっているのかもわからない。
どこまで進んでいるのかもわからない。
ただ報告も何もしない部下と
止まっている仕事に不安とストレスが募り
我慢の限界が近づく。
そして期限の2日前
部下から信じられない言葉が
発せられれた。
「部長、すいません…ちょっと間に合いそうにないです」
プッツン
頭の中で何かが切れる
「お前なにいってんだ?プレゼンいつだと思ってんだ?明後日だぞ?間に合わない?寝ぼけたこと言ってないで間に合わせろ!お前仕事なめてんのか?出来ないじゃなくて何とかするんだよ!!」
まるで湧き水のように溢れでてくる罵詈雑言。
部下も顔を下にむけて拳を握り締めている。
…
言うことを理解しない部下。
簡単なことも出来ない。
やることをこなさない役立たず。
上に立つものは役立たずの部下に
いつもイライラしています。
ではどうすればこの問題を
解決できるのでしょうか?
ここで問題になっているのは
部下が報連相をしっかりしないことで
期限が間に合わなくなりそうなこと。
そして、「出来ないならなぜ相談に来ないんだ」
という臨機応変に対応しない部下への失望です。
ではこうなる前に
いったい何ができたのか考えてみましょう。
部下は初めてのプレゼンテーションで
右も左もわからない状態です。
つまり、まだ全体像もつかめていないですし
自分のどこに問題があるのか、
どうすればそれを見つけることが出来るのか、
そういった経験が圧倒的に不足しています。
というか0です。
つまり、彼には臨機応変な対応を
期待することが出来ないということです。
人によっては自分で対策を見つけ、
勝手に解決したり相談に来る者もいます。
しかし、多くの部下は上司から叱られる事や
自分の無能さを見せることへの抵抗から
なかなか相談することができません。
では上司はこんな部下に対して何ができたのか。
まずは具体的に説明することです。
会社で起こる大抵の問題は
伝える側の情報提供不足が大きい。
これは必要なデータや業務内容の
伝達不足ということではなく、
・なぜこの仕事をその部下にしてもらうのか
・その仕事は会社としてどんな意味があるのか
・どんな情報を得ればプレゼン出来るのか
・悩んだ時にはどうすれば解決できるのか
といった、もう一歩踏み込んだ先の
情報伝達という意味です。
…
このプロジェクトが成功すれば
会社の流れが変わるかも知れない。
かなり期待できるプロジェクトだ。
これが成功すれば私や君の評価も上がり、
より有意義な仕事をできるようになるだろうな。
なぜ君にプレゼンテーターを頼むか。
それは、最近の君の行動と結果には
上役もかなり注目していて、
私自身も君には期待する部分が大きい。
だからこそ、今後のための経験を積むため、
そして少ないチャンスをものにして欲しいからこそ
君をこのプロジェクトに選んだんだ。
もちろん、まだ君はプレゼンの経験が少なく、
わからないこともあるだろう。
だから、調べてもわからない部分があれば
遠慮なく私に聞いてくれて構わない。
全体の流れ、進め方、必要な情報、
これはまた後で君に渡す。
もし2日しても渡されなかったら
忘れているかも知れないから
君から声をかけてくれ。
大丈夫、君ならきっと出来る。
一緒にこのチャンスをものにしよう。
…
もしこの様に説明されていたら
部下の行動や考え方にも
変化があったのではないでしょうか?
「なぜ自分が?」
「なぜこんなコトしてるんだ?」
部下は必ずこういった疑問を感じます。
仕事を依頼する側とされる側には
どうしても認識の違いがあります。
そのズレを無くすためには、
事細かに説明しなければなりません。
「それぐらい分かるだろ」
「いちいち説明しなくても、困れば聞いてくるよな」
こういった不確定な期待が
最終的に大きな問題に発展します。
誤解を無くすためには
具体的な伝え方が必要です。
これは文章でも仕事でも人付き合いでも
どんな時も同じ。
いつも自分の胸に
「今の言葉で全て伝わったか?」
「間違った捉え方をしていないか?」
と投げかけましょう。
仮に昔自分ができたことでも、
今の部下があなたほど有能とは限らないのです。