CDCの報告によると、

室温21~23度、湿度40パーセントでのSARS‐CoV‐2が活性を有する時間は、

3時間に及ぶとされています。

 

紙や布、ステンレス鋼などに付着したものは、

さらに長時間活性力を保つことが分かっており、

気づかないうちに付着したSARS‐CoV‐2が再び空気中に浮遊したり、

別の場所へ移動したりといったことは至って容易に起こり得ると考えられます。

 

しかも、これらのデータはあくまで不活化半減期の中央値を示したもので、

実際、活性力を有する継続時間は1週間以上あるとされています。

 

こうした事実を考えると、

ヒトのいる建物内では全域で、いわゆる陰圧室に似た状態を作ることによって

少しでもリスクを下げられるのではないでしょうか。

 

つまり、建物内での空気が一方向に流れるようにするということです。

 

エアコンのスイングモードを固定モードにしたり、

窓の開け方を工夫する、扇風機を使うなどすることで、

空気の流れを一方向に向かわせることは、比較的簡単に行えます。

 

そのうえで、

ヒトがヒトの風下に入らないようにするなら、

浮遊するウイルスを吸入してしまうことが避けられます。

 

バタバタとヒトが移動する環境においては、

常に風下に入らないといったことは難しいかもしれませんが、

衛生環境にはとても気を遣う日本においても

各地でクラスターが発生している現状を考えると、

これまでの対策以上の対策が必要であることは明確です。

 

感染症治療の現場で実践されるこれらの方法。

ぜひ学校や商店などでも、取り入れてみるのはどうでしょう。