ふっと、昔のことを思い出した。

私事で申し訳ないが読んでくれると嬉しい。

 

 

私は小学生のころ、とても顔の整った女の子と友達だった。

その子はハーフで、肌が白くて目鼻立ちもくっきりしていた。

 

親同士も仲良しで、親密な付き合いだった。

その関係は中学、高校になっても続いた。

 

小さいうちは他人の容姿など全く気にせず、だれとでも友達になるものだろう。

私もその一人だった。

 

 

 

 小学生、何も知らず遊んでいた。お互い身なりを気にしたことは一度もなかった。

 

 中学生になって化粧に興味を持ち始めた。

思えばここが分岐点だった。

同じ速度で化粧を覚えたとしても、見栄えに関していえば彼女の方が抜群だった。

もともとの容姿が違ったから。

 

芸能界でもハーフの方が多いように思う。それだけ目立つ容姿をしているということだろう。

 

彼女も例外ではなかった。

一緒に歩いていればスカウトの男性から声をかけられる。名刺をもらってすこし立ち話をする。事務所に入るかどうか相談を受ける私。

文化祭に行けば声をかけられる。

そこで出会った気になる男子と遊びたいが、まだ二人で遊ぶのには出会ってから日が浅いから怖いと相談される。結局男女2対2で遊びに行くことになり、友達要員として駆り出される。恋愛相談に乗る私。

そんな一連の”作業”に私は付き合っていた。

 

 

 高校になって会う頻度は減った。

お互い忙しかったから。

それでも親同士の連絡網で近況はわかる状態だった。

 

 

 大学に入って成人式に一緒に出た。

目立つ顔に目立つ衣装と高身長。明らかに他とは別格の存在感。

私がどんなに気合を入れても、同じ土俵に並べない。

 

友達なのに一緒にいて肩身が狭い。多数の視線を受けるけど、目線の先は彼女。

彼女のことは好きだし、一緒にいて楽しいはずではなかったのか・・・?

 

 

 

 

 それから数年。私は彼女と連絡を取っていない。

親同士の情報交換の内容も、私には言わないでと親にお願いした。

彼女と無関係の時間を作って気づいたことがある。

 

私にあの経験は必要なかった。

不必要に自分を追い込む癖をつけてしまった。

当時はもちろん容姿に自信がなかったし、容姿にかけるお金もなかった。

思春期のニキビも劣等感に拍車をかけた。

醜形恐怖症だったと思う。学校にいきたくなくて仕方なかった。

 

友達を大事にしなければと思っていた当時、私には抜け出せなかった。

親同士の連携と地元の友人というつながりを学生時代に絶つことはどうしてもできなかった。

 

今社会人になって、こうして過去を振り返ることができている。

 

化粧も楽しむことができているし、劣等感はない。

というか、今や誰に対して劣等感を持つのかわからない(笑)

見た目への執着もなくなって、気楽に生きている。

たまに肌荒れするけど、体質だし仕方ないかなって。

 

 

 過去の私に言ってやりたい。

学生というしがらみや、周りの環境が自己の劣等感を作り出しているのであれば、それは社会人になれば変わるから大丈夫だと。

 

自分の力でお金を稼いで、一人で生きていけるという自信をつけることで、これまでの劣等感は忘れることができると。

 

 

今の若い子たちはSNSを通して、憧れの存在や身近な友達に対して見た目に劣等感を持つのかもしれない。

 

深刻になりすぎずに、未来を見越して今を生きてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

他人にばかりとらわれ、自分の未来を見失ってはもったいない。

 

長くなったけど、みんながもっと気楽に生きられる世の中になるよう願って、おしまいにする!

読んでいただきありがとうございました。