本の紹介
ドイツの社会心理学者エーリッヒ・フロムが1956年に出版した書籍の改訳・新装版です。愛とはどのようなものか、様々ある愛のカタチについてフロムの考察が書かれてます。
選んだ理由
本屋さんで並んでいるのをたまたま見かけて手に取りました。
はじめの3行を読んで衝撃をうけました。
「愛するという技術についての安易な教えを期待してこの本を読む人は、がっかりするだろう。この本は、そうした期待を裏切って、こう主張するー
愛は、『その人がどれだけ成熟しているかとは無関係に、誰もが簡単に浸れる感情」
ではない。」(『愛するということ』エーリッヒ・フロム 本文より抜粋)
どうやら愛するためには大人になる以外に必要なことがあるそうです。知らなかったぁ。大人になったら勝手に愛せるようになると思っていた。
数十年生きているけどいまだに愛って何?状態です。
愛について考えるいい機会だ!そう思って即決購入しました。
学び
学びが多すぎて勉強を始めたかと思いました(笑)
普段哲学書を読む人間ではないので、結構厳しかったです。序盤はなんとか乗り切りましたが、特に後半は難航しました。
そんな私でもなんとか学べた部分について書いてみます。
愛と一言で言われるものでも、種類が様々ありました。友愛だったり親子の愛だったり神への愛だったり、それぞれで愛するに至るまでの経緯が違うようです。
やはり私は愛について何も知らない・・。
私は無宗教ですし、聖書は読んだことがなかったのですが「汝のごとく汝の隣人を愛せ」という考え方は聞いたことがありました。
自分を愛したうえで、他人を愛することができる。そんな考え方がこの名言には含まれていたことを初めて知りました。
けいおん!のEDで
♪「自分を愛せなきゃ、人は愛せない」
って歌詞があったのを思い出しました。
高校生にしてフロムの考え方を自分のものにしている澪ちゃんやばすぎない?
感想
難しかった!!
哲学書を読んだことがない人にとっては読み切るのに時間がかかる内容だと思います。私は以前フロイトの心理学の本を読んだことがあったので、多少入りやすい面もあったのかな?それでも読み切るまでに1ヵ月程度かかりました。
それに1周読んでも腹落ちしていない部分が沢山あるので、またしばらくしてから読み直したいです。
本書の最後の方に、資本主義について記載もありました。
フロムの資本主義についての考え方も知りたいと思いました。今後、他の作品も読んでみようかな。
まとめ
人生で1度は読んでおきたい名作だと思います。
また5年、10年してから読み直して、自分の成長を感じてみたいです。
難しいので、時間のあるお正月休みやGWにオススメの作品です!
ここまで読んでいただいてありがとうございました!