「異次元の少子化対策!」

 

 そんな発言をきっかけに少子化について考えるようになった。

金銭的な支援が少ないことも一つの要因だと思う。

 

しかし、それだけではない”何か”が私のなかで出産を引き留める。

出産適齢期の私が身をもって感じていること、それが現代のリアルだと思う。

 

私が出産を前向きに考えられない理由をまじめに考えてみた。

 

 

 まず私の立場を示したい。

私はアラサー女、未婚。パートナーはいるが結婚願望はない。

子どもはいなくてもいいと思っている。

 

 次に注意点。

立場や環境が違えば意見も異なる。

私の考えは一人のアラサー女のたわごとと思って聞いてほしい。

誰の意見も否定するつもりはない。多種多様、いろんな考えがあってこそ、世界がうまく回っていくと思っている。

 

 前置きが長くなったが、本題に入る。

私が子どもを作ろうと思わない理由は1つではない。複雑に絡まった固定概念が私の思想を構築している。

その思想の多くは時代の流れとともに変わる環境によって構築されてきた。

私の経歴とともに思想の定着までをたどっていただきたい。

 

 

1990年代に私は生まれた。

バブルの崩壊が起き、景気が悪化した時代。

 

私はいわゆる”ゆとり世代”として生きてきた。

勉強量が減った世代として有名だが、私の場合は逆だった。

勉強量が減ることを危惧した両親は、私を小学生のころから塾に通わせた。

私の塾代を稼ぐために母は仕事を始めたが、専業主婦以前の職歴も浅く、スキルもないため時給は1000円。
高卒だった母は学歴で就ける職業が変わること、年収も変わることを知っていたので私にある程度の学歴を求めた。

 

両親はよくしてくれたが、のびのび育てられたのではない。

最低限の生活を維持できる人間になるための守りの教育を受けてきた。

 

ここまで当たり前のように勉強をして、自立を促されてきて、これまで女の子の目標とされてきた専業主婦にはなれないのだと。私は無意識に知っていた。

 

私は勉強が嫌いだったが、親に養ってもらっている以上逆らうことはできない。

いやいやながら大学を出るまでには至った。

親の敷いたレールを歩くとはこのことだと思う。

 

こうして大学を出て就職した。

やっと自分でお金を稼げるようになった。

親元からも離れ、自由を手に入れた。(とは言っても奨学金は現在返済中。)

 

 

やっと自由をつかんだ今。

自分の意志で生きていけるようになった今。

大変申し訳ないけれど、結婚や出産等を考えてはいられない。

まだまだやりたいことが沢山ある。なんなら私の人生はこれから始まる。

(最近になって生まれて初めてPCゲームをした。)

 

 

女性の働き方改革をきっかけに、生き方の多様性が認められる社会になったことも私にとってはうれしいことだった。

結婚しなくても子どもがいなくても、変な目で見られることは少なくなっていく。

 

 

少子化をなんとかしないといけない日本の現状もわかってはいる。

私の場合、解決法を考えていたら自身の産まない理由にたどりついてしまった。

仮に、私の産まない理由を解決したとしても日本の少子化は解決できない。

私の人生は私しか経験していないので、他の方がどのように考えて子どもを産むか、産まないか、詳しくはわからない。

でもわかりたいと思っている。

いつか解決策が見つかることも祈っているし、今後も考えていきたい。

 

 

今回は産まない理由をつづる人が少ないように思ったのをきっかけに、同じように悩んでいる人の気持ちが楽になればいいなと思い記事を書いた。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。