昭和11年開催のイベント(第38回生卒業アルバムより)
文科省の役人と大手予備校がグルになって公教育を破壊している現在とは異なり、戦前の教育は一本筋が通っていました。アメリカ軍の日本全土空爆を逃れ、我が家では以下の資料が保全されていました。
昭和9年9月、名古屋市立第一高等女学校で開催された保護者会に於いて配布された謄写版刷りのプリントからの抜粋です。現代にはマッチしないという意見が続出しそうですが、日本国滅亡防止のヒントであることは確かだと思います。
1 父兄として学校の規則を熟知せよ。
2 父兄の教育原理と学校のそれとを一致させよ。
3 学校に於ける我が子の位置を熟知せよ。
4 我が子の担任教師と文章の上でなく面接して打合せよ。
5 我が子の教師にかくし立てせず子供の健康状態と欠点と素質を報告せよ。
6 我が子の教師を信頼せよ。
7 教師は職業として教育の仕事に当たるものであるから父兄以上の人と
心得よ。
8 何かやらなければならないと考えたらば校長担任教師に相談せよ。
9 我が子を教師以上に信ずるな。
10 我が子は不正をもなす事があると考へよ。
11 子供の面前で学校を軽視することが如きことをいふな。
12 教師に於いて真に不満なる点があったならば子供に対しても教師も人間であるから過ちのあるものだと教えよ。
13 子供のいふ事の総てを信ずるな。子供のいふ事以外の話に耳を傾けよ。
14 学校との交渉はただ端正な形に於いてせよ。
15 事実を自ら考えずに訴へるな。
16 不成績の通知を見て怒るな。
17 すぐに不成績の原因を見て自問自答せよ。
18 原因が不勉強であるか素質に基くかを熟考せよ。
19 操行点、勉強点と成績点とを区別せよ。
20 よい点を見落とすな。
21 よい点を褒めよ。悪い点は勇気を起こさせよ。
22 我が子と散歩してどんなに彼が判断するかを観察せよ。
23 子供に何か教え込まうとして見れば教育がいかに簡単なものでないかに気がつくであろう。
24 教師は多数しかも多様の子供を教育するものである事を考へよ。
25 教師は学びつつあるもの完成に努力しつつあるものであることを考へよ。
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