先日、こんな事がありました。

うつ病の相談者が、来月で失業給付金が終了するタイムリミットが迫る中、何度も就職の面接が落ちている状況での面談でした。

そのストレスで感情的になってしまい、世の中に対する不満や、毎月の食費が1万位で困窮した生活を送っていること等を延々と話していました。(♯`∧´)

私は、一通り話を聞いて、本人の辛さに寄り添って、励ましました。

本人も1時間後、ようやく気持ちが少し落ち着いたのか、泣き顔から少し笑顔になって帰って行きました。(=゚ω゚)ノ

帰り間際、私と実習生に「帰りに、雑貨屋に寄って大好きなぬいぐるみを買います。」と言ったので、私は笑顔で見送りました。

その後、実習生から「あんな少ない生活費でぬいぐるみを買うなんて、信じられない。私も同じ位の収入の時があったけど、私はもっと切り詰めて無駄なものは買わなかった。」と言われました。

ぬいぐるみを買うということに、私が何も言わなかった事が、不思議でしょうがないという様子でした。

確かに、食費が1万という切り詰めた生活を送っているのに、ぬいぐるみを買うなんて…💦と、普通なら思うかもしれません。でも、毎週、毎週、面接が落ち、先の光が見えない暗闇のなか、その子は何を灯火に前に進んでいるのでしょうか?

他人から見たら、無駄な出費かもしれません。でも、その大好きなぬいぐるみを買うことで、「また、明日から頑張ろう!」と勇気が出るのなら、私は無駄な出費とは思いません。

支援を行っているなかで、自分では良い事をしているつもりでも、無意識のうちに、ついつい自分の価値観を人に押し付けてしまっていることもあるのではないでしょうか?

その相談者は、面談から間もなく、正社員で仕事が決まり、とっても生き生きと働いています。もちろん、あの時買ったぬいぐるみは、毎日、車の助手席で一緒に通勤してるそうです。(´・∀・`)