スズキ自動車と技術提携していたVWですが、
技術提携は表向きであって、実はスズキの小型車生産設備やインドでのシェアが欲しかったのでしょう。
世界での生産台数にスズキの生産台数も含めて、世界第1位の自動車メーカーになりたい。
そういう考えが背後にあり、それによりスズキの望む技術提携にはならなかった。
スズキ自動車が提携解消を申し出ているにもかかわらず、VWが保有しているスズキ株を手放そうとしないのは、
さらにスズキ株を買い占め、スズキの経営権までもVWのものとし、スズキをVWの子会社にする選択肢を残しているからだと思われます。
スズキ自動車としてはちょっと浅はかな提携だったかもしれません。
自分自身よりもはるかに大きい企業と提携するということは、一歩間違えれば食われてしまうこともあり得る。
資本提携ならわかりますが、単なる技術提携だけで、自社株を2割近くも相手に保有されるというのは、やはり変では?
ルノーに4割以上の株を保有されている日産自動車は、倒産寸前にルノーと資本提携をし、日産自動車という名を残すことができました。
しかし、4割もの株を保有され、役員、幹部職員も外国人の割合が増加、今後もその方針という実情を見ると
もはや日産自動車はルノーの完全子会社という状態です。
スズキは経営難ではないのに、純粋な技術提携とは考えていなかったVWと提携したことによって、
今面倒なことになっています。
戦後、何もない状態から企業し、世界的な企業にまでなった日本の会社たちが、
次々と外国の会社になってしまうというのは悲しいことです。