確かに、最近の記者会見、原発事故や大臣辞任の際の記者会見では、
一部の記者による強い口調での質問が目立っていました。
事故を起こした悪いやつ、辞任せざる得なくなったダメな大臣、
だから強い口調で質問してもいいのだ。私は正義なのだから。国民を代表しているのだから。
みたいな感じの質問の仕方でした。
社会人が社会人に対して質問をしている様子ではなく、
何らかの権限を持った人が、その権限配下の者に対して質問、命令するような感じで、
え!この記者何様のつもり??
といった感じでした。
そんなに事実が知りたいなら、もっと自分自身の努力で事実をつかんでみては?とアドバイスしたくなります。
しっかりと設定された会見場に座って、パソコンを開き、音声を録音しつつ、知りたい情報を得ようと質問する。
まさか、記者の仕事ってそれだけではないでしょう。
1985年8月12日、今から26年も前のことですが、
群馬県上野村に日本航空のボーイング747型機が墜落しました。
記者たちはその現場へ向けて出発。
現場は本格的な登山経験が必要なほどの深い山の中でしたが、それでも記者たちは機材を担いで山を登り、
4名の生存者が救助される映像を送ったのです。
東日本大震災での報道は、記者たちが必死に集めた情報、映像より、被災した人たちが自ら記録した映像を使うことが多かった気がします。
津波発生時の映像はそうなるのもわかりますが、
翌日の報道でも映し出されるのはヘリコプターからの映像がほとんどでした。
様々な事情があるのでしょうが、
今思えば、日航機墜落事故の報道はすごかったなと思います。
真夏の墜落事故現場、機体は無残に焼け焦げ、JALのマークの主翼だけが残った状態。
521名もの方が犠牲となった惨状の中であの4名の方の救出映像を撮ったのはすごいことだと思います。
さすがに、防護服に身を包み、カメラを担いで、できる限り原発事故現場に近付こうとする記者はいませんでしたね。