学生のある日、私はあることに気が付く。
友人の一言で、気が付いた。
「おまえさぁ、昨日、機嫌悪かったけど、どうした?何かあったか?ってか、たまにあるよな、機嫌悪い時。彼女、困ってたぞ?」
はてな?が出てきた。
(昨日、機嫌が悪かった?俺が?)
そう考えると、そうだった様な気がする。
少しずつ、その事実が事実となってくる。
こういうことがよくあったのだ。
でも、ある時、同じように少しずつ・・・のはずが、違和感がある。
日付が、どうにも一致しない。
最初は、思い違いとかちょっとした混乱かなという程度で処理していこうとしたが、違和感がその時から生まれた。
その時から気にかけるようになり、それからしばらくした時、衝撃を受けた。
テストが終わっていたのだ
来週かと思っていた、大学のテストが終わっていた。
大学の日常なんて、大した変化はない。昨日と同じことが繰り返されていても不思議ではない。
遅めに学校に行き、講義を受け、部室で暇をつぶし、たばこを吸う。
終わればバイトに行き、バイトがなければ酒を飲み、寝る。
当時の学生なんてそんなもんで。
でも、その何でもない日常が私にとっては、どうでもよい日常が私にとっては良かったと思っていた。
嫌な記憶を思い出さなくてよい日常を作れていると思っていたから。
でも、その友人の一言から、違う事実を知ることとなった。