ほろほろコツコツ

ほろほろコツコツ

手のひらは広げて。ぼんやりぼんやりと。

日本霊異記は、歴史の本を読むとちょくちょく引用元として出てくるので気になっていて、こちらは上中下巻をまとめて口語訳頂いており自分でも読めました。ありがたい。
 

ただ不勉強なことに、日本霊異記って当事の都市伝説やら不思議話を集めた本だと勘違いをしていました。すみません。。
因果応報、転生輪廻、地獄極楽、

てんこ盛りの法話集だったのですね。

 

作者の景戒(キョウカイ)さんは、奈良の薬師寺のお坊さん。
載っている話はとても厳しくて善悪・白黒、はっきり、くっきり。
ふ…風紀委員?

『三宝に帰依し善行を行っていれば救われます、
でも悪行をすると返ってくるんです!』

 

が、これでもかこれでもかと掲載されていてちょっと疲れちゃう。

因果応報、転生輪廻、地獄極楽

気持ちに余裕がない時は読み進められません、こわすぎます委員長。

とか言いながらも、少しずつで読み終えまして。

 

 

トリックスターと「力持ちの女」シリーズがお気に入り。
人を超えた力技で懲悪。えいや!です。
「力持ちの女」さんの能力は、家筋の遺伝とされ、雷の子(尾張 阿育知・元厳寺)と、狐の子(三野の岐都禰)の二家筋の子孫がところどころで登場。

中巻の第四話ではとうとう、両家筋の女さんが「力持ちの女が、力くらべをしてみた縁」で激突しました。超ジャンプ展開。

もう一つ気になったのは「牛に生まれ変わる」シリーズ。
牛に生まれ変わった話がたくさん出てくるのですが、

一番すごかったのは、上半身牛で下半身人間のミノタウルス状態になったお話がありました。えええ??どういうこと?

 

読書中はたびたび、景戒さんに大きなハリセンで因果応報をがっつりたたき込まれている小坊主の気持ちに。もうどうしていいのかよくわからないけど、気を付けます…

と思っていたら、

 

最後に序文

中巻の序
 

しかしながら、愚僧景戒は生まれながらに賢くはなく、話すことばは鋭くない。精神が鈍麻しているさまは鉛の刀と変わらず、文字を並べても華やかさがない。心情の愚かさは、船から物を落としてその場所を知ろうとして動いている船にしるしを彫りつけるのと変わらず、文章を連ねようとしても句は乱れるばかり。
善行に邁進(まいしん)することを抑えきれないあまり、下手な筆ばかりが紙を汚してしまい、間違えた口伝を記してしまわないかと虞(おそ)れもする。反省して心の中で恥じて申し訳なく思い、顔が火照って耳まで熱くなる。

 

 

!!

風紀委員だと思っていたら、「勢いとパッションで突き進んじゃったけども振り返ってみると恥ずかしい。あまりツッコまないで」みたいな!

なにそのギャップ、…いい。
 

そんな風に勇気を出して書かれた中には、役小角の

「孔雀明王の呪法を修め、不思議な験力(げんりき)を手に入れ、この世で仙人となって天空に飛んだ縁」も後世に残されました。

ファンタジスタ。

ありがたいです。
はー。壮大でした。